EUの排出権取引制度(EU-ETS)の取引クレジットであるEUAの価格が4日、同制度始まって以来の㌧当たり50ユーロ台の高値を付けた。市場では、EUの2030年の温室効果ガス排出量削減目標55%削減(90年比)の確定や、米国等の同目標引き上げ宣言等が相次いだことを受け、市場の需給が一段とタイトになるとの見通しが先行した。年初からの上昇率は約50%になる。
ロイター通信等によると、4日にEUA価格(2021年12月先物)は一時、50.05ユーロをつけた。その後、売りが先行し、48ユーロ台に戻した。クレジットの買い手には、市場の先行き上昇を見込んだ投機的な買い注文のほか、価格上昇に備えてEU-ETSの目標達成を早めに手当てしておくコンプライアンス需要も重なったとみられる。
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