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九州電力、初のグリーンボンド発行、150億円。既存の水力発電所や地熱発電所の改修・増強等に充当。2030年に再エネ発電量を倍増へ(RIEF)

2021-06-07 17:31:05

takedaキャプチャ

 

 九州電力は10日に、同社初のグリーンボンドを発行する。発行額は150億円。資金使途は既存の水力発電所と地熱発電所を改修・強化する費用に充当する。同社は2030年に再生可能エネルギー発電の電力量を500万kWに引き上げる計画で、今回の既存発電所の改修はその一環。

 

 (写真は、来年6月に稼働予定の九州電力の新竹田発電所)

 

 発行するボンドは、期間10年、利回りは年0.310%。発行額は当初は100億円の予定だったが、市場の反応等を踏まえて、増額することとした。資金使途先は、新竹田水力発電所(大分県竹田市)、軸丸水力発電所(同県豊後大野市)、大岳地熱発電所(同県玖珠郡九重町)の3発電所。

 

 このうち新竹田発電所は、1955年発電開始の旧竹田発電所を廃止し、発電量を約2割アップした新発電所を22年6月にオープンする予定。軸丸発電所も1920年開業の古い発電所で、途中、一度更新・増強している。今年4月に新たに増強工事に着手し、25年に運転再開の予定。大岳発電所は既存の発電所の隣接地に増強するもので、20年10月に稼働している。

 

 主幹事はみずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券。グリーンボンドフレームワークについては、第三者評価機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパンから国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)に適合するとのセカンドオピニオンを、また格付投資情報センター(R&I)からグリーンボンドアセスメントへの適合を付与された。

 

 同社は「2050年カーボンニュートラル」を掲げ、水力・地熱等を含む再エネ発電量を現状の240万kWから2025年には400万kWに、30年には500万kWに引き上げることを公表している。今回の3件の発電所の更新・改修・増強はそうした目標達成に向けた取り組みと位置付けている。

 

http://www.kyuden.co.jp/press_h210604-1.html