先月中旬以降の日本での酷暑日(40℃超)等の発生は、地球温暖化が無ければ起こり得ない高温レベル。気候変動の顕在化示す。「 極端気象アトリビューションセンター(WAC)」分析(RIEF)
2026-08-03 22:56:09
(写真は、2026年7月23日のテレビ朝NEWS=午後5時51分放送から引用)
日本で発生する極端な気象現象において、人間活動による地球温暖化等がどの程度影響しているかを科学的に分析する非営利団体「 極端気象アトリビューションセンター(WAC)」は3日、2026年7月中旬〜下旬前半に、日本各地で発生した記録的高温イベントをWAC手法で分析したところ、「地球温暖化がなければこのレベルの高温は起こり得なかった」ことが分かったと発表した。分析期間において、最高気温が35℃以上の猛暑日の地点が連日200地点を超え、22日には298地点に達した。40℃以上の酷暑日が東海地方を中心に延べ22地点で、27日と28日には西日本の2地点で観測された。
WACによると、2026年7月中旬以降、西日本を中心に全国的な高温となり、このうち、7月11日~25日で期間平均した西日本〜東日本南部の上空約1500mの気温は、いずれも7月の同時期としては1950年以降で観測されたうちで第2位につける高温だった。気象庁の分析では、7月中旬の地表気温は北日本および西日本で歴代1位の高温で、7月下旬も西日本では歴代1位の高温だった。

7月11日〜25日の高温の要因として、日本付近で背の高い高気圧が発達し、西日本を中心に下降流が卓越した事が挙げられるとしている。この高気圧の発達には、ユーラシア大陸から日本付近まで偏西風に沿って伝わった大気の波が関係していると考えられている。
WAC手法を、同期間の西日本から東日本南部地域(上記の図1aの左の図の真ん中の黄色枠内)の高温イベントに適用した結果、この時期の上空約1500mの気温が実況の気温(20.3℃)を上回る確率は、既に生じている地球温暖化の影響を考慮した2026年の現実的な気候条件では約2.7%だった。これは約37年に1度の頻度での発生を意味する。

平年(1991~2020年の30年)を基準とした場合、この高温イベントは発生確率約1.4%(およそ74年に1度)に相当し、2026年の条件下では、平年よりも発生頻度が約2倍高まっていたことが示されたとしている(上の図2の赤実線と薄い赤色の山型の差)。
さらに、人間活動による地球温暖化がなかったと仮定した(非温暖化)気候条件では、この発生確率はわずか約0.006%(再現期間は1万年超)となり、地球温暖化の影響がなければ、このレベルの高温現象は発生しなかったことが示された(図2の赤実線と青実線の差)。
日本でもっとも温室効果ガス(GHG)を排出している産業は、化石燃料発電が依然として主流の電力部門が約3.5億~4億㌧(CO2ベース)で全体の約4割を占める。産業部門全体も全体のCO2排出量の約3〜4割は占める。そのうち鉄鋼部門が産業部門全体の約4割弱を占める。次いで、化学工業、さらに製造業、セメント業などが多排出産業の代表だ。個別企業では、東京電力と中部電力が親会社のJERAが、日本最大のCO2排出企業とされる。鉄鋼業の日本製鉄も他排出企業の代表だ。これらの企業のGHG排出量の削減は進んでいない。
2025年6月の海面水温は、エルニーニョの発達により熱帯中部〜東部太平洋で高温となった。中緯度の北太平洋域でも高い海面水温が持続していた。エルニーニョは日本の夏の高温発生確率を低下させることが知られるが、エルニーニョ下の2026年の自然変動による日本の高温発生確率への影響は、平年とほぼ変わらないことがわかる(図2の青実線と薄い青色の山型の差がほとんどない)。この背景には、北太平洋域の高い海面水温が影響している可能性もあり、自然変動による影響については今後更なる分析が必要、としている。
https://weatherattributioncenter.jp/analyses/extreme-heat-july2026/

































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