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フィリピンに「違法輸出」されていたカナダの「廃棄物コンテナ」69台分、カナダ・バンクーパーの港に到着。焼却処分に(各紙)

2019-07-01 12:55:40

canada22キャプチャ

 

 先進国から途上国への「違法廃棄物輸出」の象徴となっていたカナダからのフィリピンへ「違法廃棄物コンテナ」69台分が、カナダに返送されたことが確認された。同廃棄物は、フィリピンの国内法に違反する内容物質で、ドゥテルテ大統領が問題を解決しないと国交断絶すると、怒りを爆発させていた。

 

 AFPの報道によると、カナダ・バンクーバー近郊の港に、フィリピンから返送されたとみられる69個のコンテナを積んだ貨物船が停泊しているのが確認された。コンテナの廃棄物は、同国の廃棄物発電施設で焼却処分になる見通しという。

 

 事の発端は、カナダの民間企業が2013年と14年、リサイクル可能なプラスチックとして不正確に表示された廃棄物をフィリピンに輸出したことだった。

 

 フィリピンが法律でプラスチックと家庭ごみの混合物の輸入を禁止している。しかし、コンテナの中身は紙やプラスチック、電子機器、生ごみやおむつを含む家庭ごみなどが一緒くたになったものだった。廃棄物の一部はフィリピン国内で処分されたが、大半は長年、暑さの中、同国の港で放置されていた。

 

 この問題をめぐり両国関係は悪化していたが、フィリピンのドゥテルテ大統領が今年4月、カナダ政府に廃棄物の引き取りを要求し、応じない場合はカナダに対する「宣戦布告」も辞さない構えを示したことで、緊張が頂点に達した。

 

 カナダは5月15日の廃棄物の引き取り期限に間に合わなかったものの、その後まもなく廃棄物受け入れの取り決めをしていた。