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グーグルの親会社、アルファベット、初のサステナビリティボンド57億5000万㌦発行。黒人経営企業支援等、人種差別対策盛り込む(RIEF)

2020-08-04 11:22:47

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   グーグルの親会社である米アルファベットは3日、資金使途を環境関連と社会貢献に限定した同社初のサステナビリティボンドの発行を公表した。期間3種類で発行額は合計57億5000万㌦(約6000億円)。「Black Lives Matter(黒人の命も大事)」で焦点となった人種差別問題に対応するため、黒人経営企業への出資等も盛り込んでいる。

 

 同社が発行するサステナビリティボンドは、期間5年債と10年債、30年債の3本。これ以外に通常の社債3種類も発行し、同日の同社の起債額は100億㌦(1兆500億円)に達した。利回りは10年債で1.1%。

 

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 資金使途は、社会的分野として、新型コロナウイルス感染拡大で経営不振に陥っている黒人経営のスタートアップ企業や中小企業向けの支援や、黒人の多いコミュニティーでの低中所得者向けの住宅(アフォーダブル・ハウジング)支援等へのファイナンスを盛り込んでいる。

 

  環境分野では、気候変動対策として再エネ事業への投資を進めるほか、データセンターの省エネ化、オフィスのグリーンビルディング化、電気自動車(EV)の導入促進とチャージングステーションの建設促進等に取り組む、としている。

 

 主幹事は、JPモルガン・チェース、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー。共同主幹事に、マイノリティ出資の投資銀行のBalaylock Van LLC、退役軍人が運営するDrexel Hamiltonなども加わった。ボンドは国際資本市場協会(ICMA)が公表するサステナビリティボンドガイドラインに適合するとしている。セカンドオピニオン等については触れていない。

 

 グーグルは最近、黒人コミュニティ支援を優先するため、総額1億7500万㌦の「経済オポチュニティ・パッケージ」を打ち出し、黒人主導のベンチャーキャピタルやスタートアップへの投資、黒人労働者の職業訓練、零細企業への寄付等を進めている。

https://blog.google/alphabet/alphabet-issues-sustainability-bonds-support-environmental-and-social-initiatives/

https://abc.xyz/investor/static/pdf/SustainabilityBondFramework2020.pdf?cache=a3af109