三菱HCキャピタル。ブルックフィールド・アセットマネジメントと、欧州6カ国の稼働中の再エネ事業を資産とする合弁会社設立へ。総額4億ユーロ(約743億円)の再エネ事業を取得(RIEF)
2026-06-15 00:34:38
三菱HCキャピタルは、オルタナティブ資産運用大手のブルックフィールド・アセットマネジメント(Brookfield Asset Management Ltd.)との間で、欧州市場での稼働中の再生可能エネルギー事業の取得・運営を目的とした合弁会社(JV)を設立する株主間契約を締結したと発表した。新会社は、ブルックフィールドが出資する再エネ事業者が英仏など6カ国で分散保有する大規模太陽光発電と陸上風力発電資産(発電容量は合計約570MW)を約4億ユーロ(約743億円)で取得する。再エネ電力投資が順調な欧州市場で、地域分散の効いたポートフォリオを取得することで、早期に一定規模の事業基盤を確立できるとしている。
合弁会社への出資比率は50%ずつとする。新会社が取得するアセットは英仏をはじめ、フィンランド、アイルランド、スペイン、スウェーデンの6カ国に分散している。いずれもすでに契約済みかつ稼働中の再エネ資産を対象としており、再エネ種別では、風力、太陽光、蓄電池資産が含まれる。

これらのシードポートフォリオとしての取得資産の多くは、長期電力購入契約(PPA)によって支えられており、契約の平均残存期間は約10年。長期的に安定したキャッシュフローの確保が見込まれるとしている。既存の再エネ物件をベースとすることで、市況変動に対しては一定のレジリエンスを備えた収益基盤を形成し、持続的な収益拡大を図るとしている。
さらに、今後、新たな再エネ資産を追加取得する予定で、その対象には、欧州物件に加えて、オーストラリの物件も加える方針としている。今後の投資方針についても、基本のシードポートフォリオと同様の長期商業契約に裏打ちされた、稼働中の陸上風力、大規模太陽光発電、および蓄電池プロジェクトに投資していくとしている。
合弁会社は、対象資産が所属する各国当局等による必要な承認の取得等の条件を満たした後、2026年下半期に正式に発足する見込み。シード・ポートフォリオに関する取引においては、マッコーリー・キャピタルとサンタンデールの両社が、それぞれ三菱HCキャピタルおよびブルックフィールドの専属財務アドバイザーを務めた。
新会社は、三菱HCとブルックフィールドが共同で支配するが、シードポートフォリオの運営については、ブルックフィールドが統括する。今後の新たな資産取得については、両パートナー企業の承認を要し、各社が持分比率に応じて出資を行うとしている。
三菱HCキャピタルの海外環境エネルギー事業部長の品田勇人氏は「本件は、われわれの2028中計事業戦略での事業ポートフォリオ入れ替えのうち『高収益分野への投資』に相当する成長投資のひとつ。(合弁会社は)当社がこれまで培ってきた金融・事業投資の知見と、ブルックフィールドの資産運用力、ならびにEuropean Energy 社をはじめとするパートナー会社の開発・運営能力を組み合わせることで、事業基盤の拡充と安定運営の実現に取り組んでいく」としている。
ブルックフィールドのエネルギー部門の副最高投資責任者(Deputy CIO)のイグナシオ・パズアレス(Ignacio Paz-Ares)氏は「当社は、三菱HCキャピタルと提携し、稼働中の優良資産からなる分散型の初期ポートフォリオを基盤とした、大規模な再エネプラットフォームを立ち上げる。本プラットフォームでは、再エネ発電資産のパイプラインに対し、追加投資が可能な枠組みを構築しており、欧州およびオーストラリアにおける事業拡大に向けた強固な成長基盤を備えている」としている。
三菱HCキャピタルグループは国内外で 8,000 名以上の従業員を擁し、世界20か国以上で、主に法人企業向けに機器・設備・車両や航空機・海上コンテナ・鉄道貨車などのリース・ファイナンス事業を展開している。さらに、不動産再生事業や再エネ事業などに事業領域を拡大している。
ブルックフィールド・アセットマネジメント(BAM)は、カナダ・トロントを本拠とするが、ニューヨーク証券取引所に上場しており、ロンドン、シドニーなどにも拠点を展開している。運用資産残高は1兆㌦(約150兆円)を超え、不動産、インフラ、再エネなどに強みを持つ。
(藤井良広)
https://www.mitsubishi-hc-capital.com/news/assets/pdf/2026061001.pdf

































Research Institute for Environmental Finance