HOME8.温暖化・気候変動 |2024年度の日本の温室効果ガス(GHG)排出量10億4600万㌧(前年度比1.9%減)、森林等による吸収源を加えると初の10億㌧割れ。ただNDCの2030年度46%削減目標の達成厳しく(RIEF) |

2024年度の日本の温室効果ガス(GHG)排出量10億4600万㌧(前年度比1.9%減)、森林等による吸収源を加えると初の10億㌧割れ。ただNDCの2030年度46%削減目標の達成厳しく(RIEF)

2026-04-15 02:10:50

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 日本の2024年度の温室効果ガス(GHG)排出量は、10億4,600万㌧(CO2換算)で前年度比1.9%(約1,880万㌧)の減少となった。同排出量に森林等によるCO2吸収量(約5,230万㌧)を加えると、約9億9,400万㌧となり、京都議定書の基準年度の1990年度以来、初めて10億㌧の大台を下回った。ただ、パリ協定の国が決める温暖化対策への貢献(NDC)での日本の2030年度目標(2013年度比46%削減)に対する24年度の削減比率は28.7%(約3億9,950万㌧)減にとどまり、「1.9%減」の前年度比の削減率のままだと、30年度目標の達成は極めて厳しい情勢といえる。

 

 同省によると、前年度からの排出量減少の主な要因は、製造業の生産量の減少によるエネルギー消費量の減少や、電源構成に占める脱炭素化(再生可能エネルギーと原子力の合計割合が3割超え)の進展等としている。

 


 京都議定書の1990年度基準年設定以降でGHG排出量の10万㌧割れは初めてとなった。吸収源対策による吸収量を加味したためだが、2024年度の吸収量自体は前年度比約3%減となり、頭打ち傾向となっている。環境省は新たな吸収源として藻場などのブルーカーボンの広がりを期待しているが、同カーボンによる吸収量は前年度とほぼ同量の約32万㌧だった。

 

 日本政府が国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)で設定する国が定める排出貢献政策(NDC)では、「2030年度において、GHGを2013年度から46%削減することを目指す。さらに、50%の高みに向け、挑戦を続けていく」と設定している。2024年度の排出量は2013年度比で28.7%減で、30年度の「46%目標」達成のためには、残り17.3%分の追加削減が必要となる。単純計算では、25年度以降の6年間で毎年約2.8%削減する必要があるが、24年度の削減率は前年同期比1.9%減なので、目標達成は厳しいといえる。

 

 排出源別では、発電所等のエネルギー転換部門からの排出量が全体の40.4%を占め、次いで工場等の産業部門が24.4%、自動車等の運輸部門が18.6%、商業サービス・オフィス等の業務その他部門が5.2%、家庭部門4.7%となっている。各部門の構成率はほぼ変わっていない。化石燃料火力中心の発電部門からの排出量が今も最も多いことになる。

 

部門別の排出量とその割合の推移
部門別の排出量とその割合の推移

 


 代替フロン等4ガス(HFCs、PFCs、SF6及びNF3)については、2009年以降増加していた排出量が2021年に減少に転じたところ、2024年は前年よりさらに排出量が減少した。24年の排出量は約3,220万㌧で前年比4.8%の減少(約160万㌧)だった。同省はHFCsのさらなる排出抑制に向けて、施行から5年が経過した改正フロン排出抑制法での規制を強化する方向で、現在必要な見直しの検討を進めているとしている。

                           (藤井良広)

https://www.env.go.jp/content/000392897.pdf

https://www.env.go.jp/press/press_04043.html