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三菱UFJフィナンシャル・グループ、新型コロナウイルス対策で、中小企業向けの資金繰り支援の原資調達で、国内初のサステナビリティボンド発行へ。来月にも約600億円規模(各紙)

2020-05-12 10:40:37

MUFGキャプチャ

 

 各紙の報道によると三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、新型コロナウイルス感染の拡大で、資金繰り等に直面している中小企業への融資等の資金等として、サステナビリティボンド(コロナ債)を発行する方針という。発行額は600億円程度で6月上旬にも発行するとしている。国内でコロナ対応の債券発行は初となる。

 

 日本経済新聞等が報道した。外貨建てでの調達になる見通し。サステナビリティボンドは債券で調達した資金の使途を、環境関連および社会的課題解決等に充当するESG債の一つ。新型コロナウイルス対策の資金を同ボンドやソーシャルボンドで調達するケースは、世界銀行等の国際公的金融機関や欧州の金融機関等が取り組んでいるが、国内での発行は初となる。

 

 企業向け融資の原資としては、日銀が金融機関向けにゼロ金利による貸し出しを原資とする手もある。だが、同制度では日銀に差し出す担保の上限がある。MUFGは、コロナ債の発行でESG投資家からの資金を活用することを優先するとみられる。また資金使途については、コロナ対策に取り組む医療機関や製薬会社への融資にも使途を広げる考えという。

 

 ESG債はこれまで、グリーンボンドが軸になってきた。しかし、新型コロナウイルス感染の広がりで、グリーンプロジェクトの推進が滞り、同ボンド発行は縮小している。代わりに、欧州の金融機関等では医療機関向け、企業支援資金の調達のために、ソーシャルボンドやサステナビリティボンドを発行する事例が増えている。http://rief-jp.org/ct6/101981?ctid=69

http://rief-jp.org/ct4/101559?ctid=69

http://rief-jp.org/ct6/101054?ctid=69

 

 MUFGは新型コロナの感染防止対策に奮闘する医療機関支援のため、グループ6社(MUFG、三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ証券ホールディングス、三菱UFJニコス、アコム)合計で、5億円を日本赤十字社に寄付するなどの活動も実施している。

 

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200512&ng=DGKKZO58939560R10C20A5EE8000

https://www.mufg.jp/dam/pressrelease/2020/pdf/news-20200424-001_ja.pdf