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みずほフィナンシャルグループ、コロナ感染対策での企業支援ファンド等、総額1兆3000億円規模に拡大。サポートファンド、メザニン仲介、私募債等、企業のニーズに合わせ(RIEF)

2020-05-29 13:10:33

mizuho01キャプチャ

 

 みずほフィナンシャルグループは、新型コロナウイルス感染拡大で一時的な経営困難に直面する企業を支援するため、傘下のみずほ銀行に、新たに7000億円規模の「サポートファンド」を立ち上げた。すでに3月末に3000億円のファンドを設置しており、加えて使途先を絞ったファンドも加えると、ウイルス対策の特別ファンドは1兆3000億円規模となる。

 

 新たに立ち上げた7000億円のファンドは、「みずほ新型コロナウイルス対応サポートファンド」。3月27日に発足させた「新型コロナウイルス感染症拡大対応ファンド」(3,000億 円)に続く、企業支援の第2号ファンドとなる。ウイルス感染の被害・影響拡大によって、一時的な経営困難に直面する企業の運転資金等に融資する。みずほ銀行と取引のある企業を対象として、期間1年以内の短期資金を、従来より優遇金利で提供する。

 

 コロナ後の景気回復に向けて、中堅・中小企業を対象に、企業の事業ポートフォリオの再構築や成長投資に かかわる長期の資金を提供する「みずほアフターコロナ成長戦略アシストファンド」(2000億円)も設定した。コロナ後にビジネスモデルを変更したり、新たな事業展開を行う等の大口の設備投資資金を提供する。融資期間は1~10年。

 

 また、企業の経営によりコミットする形での資本性資金の提供・仲介にも1000億円超を充当する。顧客に向けてメザニンファ イナンスや資本性ローンの提供等とともに、プラ イベート・キャピタル資金をつなぐ金融仲介機能も発揮する。すでに1000億円超の相談があるという。コロナ後の事業転換等を目指す顧客企業を支援する。

 

 特定の事業・分野に絞ったファンドとして「みずほライフサイエンス1号ファンド」の拡大にも踏み切る。同ファンドは、コロナ禍で感染症を中心とした高度な医療技術のニーズが高まる中で、先端医療の開発に取り組む企業を支援するファンドとして、今年1月に50億円規模でたちあげた。資金需要の拡大を受けて、6月中に、100億円へ増額する。

 

 現行の「みずほ事業承継ファンド」に、コロナ後を担う次世代経営者への円滑な事業承継を支援する2号ファンドを設立する。ファンド規模は総額100 億円とする。さらに、コロナ後に向けて、中堅・中小企業の資金ニーズに応えるため、「みずほ新型コロナウイルス対応サポート私募債」を300億円規模で取り扱う。いずれも6月中に実施する。サポート私募債については、私募債発行1件ごとに、みずほ銀が20万円、合計約4000万円を感染症予防等のために医療関係団体等に寄付するとしている。

 

  コロナ対策での緊急の大手金融グループによる企業支援では、三井住友フィナンシャルグループも、資金繰りの改善や生産拠点の再構築に充てられる資金枠を1兆円として実施している。http://rief-jp.org/ct1/102675?ctid=67

https://www.mizuho-fg.co.jp/release/pdf/20200528release_jp.pdf