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三井住友ファイナンス&リースと南都銀行共同設立の「奈良古民家ファンド」、奈良県最古のマルト醤油が再生オープンする古民家ホテル開業向けに無担保社債引き受け(RIEF)

2020-08-17 10:58:59

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 三井住友ファイナンス&リース(SMFL)と南都銀行(奈良市)が共同で設立した「奈良古民家ファンド」は、奈良県最古の醤油蔵元の「マルト醤油」が今月末にオープンする古民家ホテル開業に向けた無担保社債を引き受けた。同ファンドは奈良の旧来の街並みを活かし、当初の建物の風情、景観に配慮した古民家再生を支援するもので、昨年11月に立ち上がった。

 

 (写真は、ホテルに蘇る重厚な雰囲気の建物内部)

 

 ファンドはSMFLと南都銀行が折半出資で「奈良古民家まちづくりパートナーズ」(奈良市、NKMP)を設立した。同社が「奈良古民家まちづくりファンド投資事業有限責任組合(古民家ファンド)」を立ち上げ運営している。古民家の再生には、実績のある株式会社NOTE(兵庫県丹波篠山市)が協力する。ファンド規模は15億円。

 

 ファンドは今回、マルト(奈良県磯城郡田原本町、マルト醤油)発行の無担保社債を引き受けた。マルト醤油は、1689 年(元禄2年)創業の奈良県最古の醤油蔵元。一時は全国的に活動していたが、戦後の原材料供給難の中で1949年頃に閉業。現在、70年ぶりに醤油蔵を再生し、2022 年の醤油売り出しを目指している。

 

歴史豊かな建物
歴史豊かな建物

 

 事業再生の一環で、当時のまま残されている蔵、醸造場、居住棟、道具類を活用して、宿泊施設やレストラン施設に改修、8月 月29日に古民家ホテル「NIPPONIA 田原本 マルト醤油」をオープンする。ファンドが引き受けた資金は、ホテルへのリノベーション費用や新規に導入される宿泊設備などの事業資金に充当された。

 

 今回の古民家ホテル開業では、NOTEが、古民家再生事業の企画開発、アセットマネジメント業務、事業運営のアドバイスを提供したほか、SMFLが、無担保社債の原資となる資金を提供。南都銀行は、ソーシング業務および無担保社債の原資となる資金や融資を提供した。

 
 NKMPは今後も、古民家ファンドを通じて、奈良県の古民家の再生・利活用により宿泊業や飲食業などを営む観光事業者向けに、リノベーションや設備導入などに必要な事業資金の提供するほか、事業計画や資金計画の立案、事業化や事業運営に資するコンサルティング等を総合的に提供し、古都の再生と新展開を支援していくとしている。

 

https://www.smfl.co.jp/news/pdf/200814.pdf