HOME |三菱UFJ銀行、自社で消費する電源の100%再エネ化目指し、投資ファンド立ち上げ。まず300億円規模。ファンドは「RE100」目指す他企業の参加も求め、将来は3000億円規模に(RIEF) |

三菱UFJ銀行、自社で消費する電源の100%再エネ化目指し、投資ファンド立ち上げ。まず300億円規模。ファンドは「RE100」目指す他企業の参加も求め、将来は3000億円規模に(RIEF)

2021-02-19 21:38:13

MUFG0011キャプチャ

 

 三菱UFJ銀行は19日、自社電源を100%CO2フリーとするため、再生可能エネルギー事業へ投資する投資ファンドを2021年度中に立ち上げると発表した。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は2030年度までに自社電源の100%を再エネに変える目標を掲げており、自ら調達する。ファンドの規模は、当初は300億円程度で、将来は3000億円規模にまで引き上げる方針という。

 MUFGの事業活動に伴う年間のCO2排出量は約20万㌧に達する。これらを再エネでカバーするには、1000億円規模の再エネ発電量(約10万世帯分)の調達が必要になる。今回はそのための第一段階として300億円分を投資する。ファンドの投資先は、既設の太陽光発電、風力発電等に投資する。

 

 調達した再エネ電源は、自社の本部ビルや支店などで使用する。自社電源の再エネ化を進める一方で、再エネ電力の導入を進める国際活動の「RE100」に参加する企業にも、ファンドへの投資参加を求め、将来的にファンド規模を約3000億円にまで引き上げる展望という。

 

 MUFGは2019年8月から、 CO2フリーの水力発電電源による東京電力エネジーパートナーの「アクアプレミアム」を導入し、東京・丸の内での本館ビル の使用電力全体を再エネ化した。その結果、CO2排出量を4453㌧削減した。この経験を踏まえ、再エネ導入規模を拡大するため投資ファンドを立ち上げることとした。

 

 投資ファンドの立ち上がりは太陽光や風力等の既存の再エネ事業を対象とするが、将来は、ファンドの規模を10倍の3000億円程度に増やし、分散型電源や、VPP 、水素発電等、さらに実証段階の技術を使ったプロジェクト等も投資対象にしたいとしている。再エネ技術のイノベーションや地方創生、地域雇用にも貢献することを目指す。

 

 MUFGはグループ全体での石炭火力発電事業への融資を2030年度に2019年度比 50%削減し、2040年度を目途にゼロにする方針を公表している。三菱UFJ銀は、投資ファンドとは別に、再エネ事業を対象に、700億円の融資枠を設け、再エネ事業の拡大をファイナンス面から後押しする。MUFG全体では、2030年度 までに累計20兆円(うち、環境分野で8兆円)のサステナブルファイナンスの実施を掲げている。

https://www.mufg.jp/dam/pressrelease/2021/pdf/news-20210219-001_ja.pdf

https://www.mufg.jp/dam/csr/report/2020/ja_03.pdf