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みずほ銀行、中国市場で電気自動車等のオートローンを証券化した「グリーンオートABS」型のグリーンボンドの共同主幹事に。日本の金融機関が中国グリーンボンド市場で主幹事就任は初(RIEF)

2021-05-25 13:20:11

MIzuho001キャプチャ

 

 みずほ銀行は25日、上海汽車グループの上海汽車 集団財務有限公司が中国インターバンク債券市場で発行する「グリー ンオート ABS(資産担保証券)」の共同主幹事に就任したと発表した。上海汽車グループが電気自動車(EV)等の環境対応車向けに実行したオートローンを証券化してABS型のグリーンボンドとして売り出すもの。日本の金融機関が中国のグリーンファイナンス市場で主幹事を務めるのは初めて。

 

 中国現地法人のみずほ銀行(中 国)有限公司(みずほ中国)が実施する。発行額は9億1000万人民元(約150億円)。みずほ銀は国泰君安証券や中国銀行、中国工商銀行とともに共同主幹事に加わった。

 

 上海汽車グループは中国最大の自動車メーカー。上海汽車集団財務有限公司は同グループの金融会社で、環境対応車(NEV:新エネルギー車)を購入した消費者向けのオート ローン債権を担保としたABSを発行、その優先部分をグリーンボンドとして投資家に販売する。ローンの対象となる環境対応車のCO2削減効果については、評価機関の認証を得ている。

 

 グリーンボンド自体も、中国金融当局が制定したグリーンカタログのタクソノミーに適合すると評価された。ボンドを発行する中国インターバンク債券市場で、「グリーンオート ABS(緑色個人汽車抵貸款資産支持証券)」が発行されるのも初めてという。

 

 中国の習近平政権は「生態文明建設」「炭達峰・炭中和(2030 年ピーク・2060 年カーボ ンニュートラル実現)」を掲げ、グリーンな社会発展の推進、省エネと排ガス低減、深刻な環境問題の解決、気候変動への対策、省エネルギー環境保護産業の支援等を推進している。政策面でも、環境対応企業での資金調達、特にグリーンボンド等のESG債の発行を奨励している。

 

 みずほ銀行は今後も、「総合金融グループとしての知見を活かし、ESGを推進する企業への助言や資金調達支援をはじめ、多様なソリューションの提供に取り組んでいく」としている。

https://www.mizuhobank.co.jp/release/pdf/20210525_2release_jp.pdf