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りそなアセットマネジメント、生物多様性損失に歯止めをかける金融機関の「Finance for Biodiversity Pledge」に日本で初署名。2024年までにインパクト測定や目標設定(RIEF)

2021-06-02 23:57:01

resonaキャプチャ

 

 りそなアセットマネジメントは、10月に中国で開く国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)に向けて、生物多様性の損失に歯止めをかけ、プラスに転じるための金融機関の公約である「Finance for Biodiversity Pledge(FBP)」に署名した。署名機関は遅くとも2024年までに、金融活動に伴う生物多様性へのインパクトの測定や、生物多様性にポジティブなインパクトを与える目標の設定等を公約する。日本の金融機関の署名は初めて。

 

 FBPは昨年9月に、AXA、アリアンツ、ABNアムロ等の欧州系を中心とした25金融機関が立ち上げた。世界の生物多様性の損失の増大、自然破壊の進行を食い止めるため、金融活動を通じて行動することを呼び掛けている。

 

 プレッジへの署名機関は、①生物多様性損失を食い止めプラスに転じるための協働と知識を共有②投融資先企業へ生物多様性損失を減らし、ポジティブな活動を奨励するエンゲージメント③自らの投融資活動が及ぼすポジティブ・ネガティブな影響評価④インパクト目標の設定と開示⑤投融資活動での貢献状況を毎年女王法開示するーーの5つの活動を、遅くとも2024年までに実施することを公約する。

 

 りそなAMを含めた現在の署名機関は15カ国55機関。資産運用機関が多い。総資産額は9兆ユーロ(約1200兆円)。FBPはエンゲージメントの対象となる企業を、エコシステムに高い負荷をかける企業と、エコシステムに依存している企業に大別している。前者は、農業、林業、石油・ガス、鉱業・建設、食品小売りのようにサプライチェーンを通じて影響を及ぼす企業。後者は、ツーリズム、漁業、林業、農業等。

 

 これらの産業、企業に対して、生物多様性への影響を極力抑制し、逆にエコシステムの回復、再生等に力を入れるよう金融活動を通じたエンゲージメントで働きかけていく。りそなAMは投資資産運用のミッションとして、「企業価値の向上と中長期的なリターンの拡大を図ること」を掲げ、ESG課題への対応を目指す「責任投資」を重視している。

 

https://www.financeforbiodiversity.org/wp-content/uploads/2.-Finance-for-Biodiversity-Pledge_Guidance_May2021.pdf