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フィデアホールディングスの荘内銀行(宮城)と北都銀行(秋田)。ユーラスエナジー向け風力発電グリーンローンで各39億円融資。全体の協調融資額は104億円(RIEF)

2023-10-02 23:40:49

Fidear002キャプチャ

 

 フィデアホールディングス傘下の宮城県の荘内銀行と、秋田県の北都銀行は、豊田通商子会社の風力発電大手ユーラスエナジーホールディングス向けに、総額104億円の協調プロジェクトファイナンスを組成したと発表した。このうちフィデアHDの2行がそれぞれ39億円、合計78億円を融資した。フィデアの両行が主幹事を務めた事業融資案件としては過去最大規模という。

 

 融資対象となるのは、秋田県由利本荘市にあるユーラスエナジー西目発電所。同風力発電所は、2004年に操業を開始していたが、高経年化から、新たな風車に建て替える工事を10月から開始している。従来は出力2000KW級の風車15基で合計3万kWを発電してきたが、運転開始から20年近くが経過したため、今年3月に発電を停止していた。

 

 建て替えによって、1基当たりの発電量を従来より倍以上の4300kWの発電設備(シーメンス・ガメサ・リニューアブルエナジー社製)7基に切り替えることで、発電効率を高めることが可能となる。

 

 総発電量は従来と同様の3万kWだが、風車の数は半減する。新しい風車設備は2026年2月に営業運転を再開することを目指している。発電した電力は東北電力ネットワークに全量売電する。発電量は一般家庭の年間消費電力換算で約2万2000世帯相当分に相当する。CO2排出量は、年間約3万1000㌧の削減となる。

 

 両行の融資はいずれも、環境配慮型の事業に資金使途を限定したグリーンローンとして融資した。両行ともグリーンローンの提供は今回の協調融資が初めての適用となった。グリーンローンの提供に際しては、両行とも、格付投資情報センター(R&I)からそれぞれの融資体制が、国際的なグリーンローン原則に準拠しているとするセカンドオピニオンを得た。

 

 フィデアグループは、カーボンニュートラルに向け、2030年度までのCO2排出量55%削減(2013年度比)を目標に掲げ、再生可能エネルギー由来電力への転換、省エネルギー化、各種認証制度の活用などを進めていく戦略を掲げている。サステナブルファイナンスの投融資目標は2021年度から2030年度まで10年間の累計実行額で4000億円(うち環境分野2000億円)としている。

https://www.eurus-energy.com/news/news-project/66903/

https://www.shonai.co.jp/information/newsrelease/2023/202309291/index.pdf

https://www.hokutobank.co.jp/cms_source/data/hokuto/info/files/20230929-1.pdf