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エクエーター原則Ⅲ 公表 (EPA) 温暖化ガス対応、企業向けローンも新たに対象(FGW) 

2013-05-15 12:21:11

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equator%20principles%20iiiエクエーター原則署名金融機関で構成するEquator Principles (EP) Association Members は、14日、原則の新規改定版である「EP III」を承認、公表した。原則は2003年にスタートし、今回の改定は二回目。主な改定点は、対象のプロジェクトファイナンス関連の一定規模以上のコーポレートファイナンスも原則の対象とするなど、カバーエリアを広げたのが特徴j。新しい基準は6月4日から適用となる。

 

新たに原則による環境・社会配慮評価の対象となるのは、プロジェクトファイナンスだけでなく、Project-Related Corporate Loans(PRCL)と呼ばれる企業向けローンと プロジェクトファイナンス事業に関連するブリッジローン。 対象となる企業向けローンは、事業規模が1億ドル以上のプロジェクトファイナンスで、参加する個々の金融機関の貸出額が5000万ドル以上の場合、当該事業主体への通常のローン(融資期間2年以上)も原則に基づく評価の対象に含める。

同じく新たに自主規制の対象となるブリッジローンは、事業開始前に提供されるローンを含む。また従来の原則では不十分だったとされたプロジェクトに伴う気候変動への対応について、対象事業から年間10万トン以上のCO2排出量が見込まれる場合は、評価対象とし、事業主体あるいは投融資金融機関は、各地域や対象事業が位置する国の規制に対応する形で、排出量削減の代替措置を求められる。また排出量等についての情報開示も求められる。

さらに現行の原則では対象事業の個別事業名の開示は定めていないが、新基準ではj事業主体の同意を条件とし原則開示になる。

EPAの諮問委員会議長を務めるINGの持続可能融資部門トップのLeonie Schreve氏は、「エクエーター原則採択から10年を経て、原則のフレームワークによって、環境・社会評価の影響は最小化され適正にマネージされてきたといえる・新たな原則の改正によって、より多くのプロジェクトが対象となることになり、関連金融機関が事業にともなう環境と社会リスクをよりよくマネージしやすくなるものとして歓迎される。何よりも世界中の環境にとっても、地域社会にとっても、バランスのとれたプロジェクト推進による経済発展が持続する、より良いニュースといえる」と評価している。

6月4日から今年いっぱいまでは新原則への移行期間として、PRCLやブリッジローンなどに提供されるが、エクエーターⅢ原則を全面的に適用するのは2014年1月からになる。

 

原則のダウンロード: http://www.equator-principles.com/resources/equator_principles_III.pdf

 

http://www.equator-principles.com/index.php/all-news-media/ep-association-news/335