HOME11.CSR |国際環境NGOのバンクトラック 「エクエーター銀行協会(EPA)」アジア初の議長に就任したみずほ銀行に”注文”、石炭火力投融資の多さを問題視(FGW) |

国際環境NGOのバンクトラック 「エクエーター銀行協会(EPA)」アジア初の議長に就任したみずほ銀行に”注文”、石炭火力投融資の多さを問題視(FGW)

2014-05-01 16:22:23

Mizuhoimg_b_logo02
Mizuhoimg_b_logo02国際環境NGOのバンクトラックは1日、日本のみずほ銀行が、国際的プロジェクトファイナンスの自主基準である「エクエーター原則」署名金融機関で構成する「エクエーター銀行協会(EPA)」議長に同日付けで就任したことを受け、みずほに対して同原則に沿った大規模プロジェクトの透明性確保と徹底、気候変動への影響回避への積極的な取り組みを求める声明を出した。

 

国際的な金融機関のクラブ組織でもあるEPAの議長に、日本の金融機関が就いたのは初めて。アジア勢としても初。みずほは日本の3メガバンクの中でも真っ先に同原則に署名、これまでも同原則の改定、アジア地域への適用等で中心的な役割を果たしてきた。また国際的な大規模プロジェクトがアジア等の途上国中心に展開されていることからも、同地域で大きなウエイトを占めている日本の金融機関の主導力が求められている。

 

今年1月に発効した新エクエーター原則(EPⅢ)では従来からの、環境・社会に重大な影響を及ぼすプロジェクトについて環境アセスメントの実施等に加えて、その事業名の公表(事業主の了解を条件)、プロジェクトと連動する企業向けのブリッジローンの環境・社会評価の実施、プロジェクトの温室効果ガス(GHG)排出量の評価等を新たに盛り込んだ。

 

しかし、新基準が発効後、実際にこうした新たな規定に沿った情報の開示はなされていない。バンクトラックは、新議長の座に就いたみずほに対して、新基準を遵守する主導権を求める一方で、みずほ自身が2005年以来、石炭火力発電事業等に総額12億ユーロ以上の投融資を行っていると非難している。

 

みずほ関連の「問題案件」の中には、南米コロンビアで石炭開発輸出で海洋汚染等を引き起こした米石炭開発企業向け融資のほか、インドネシアのジャワ島で建設中のアジア最大の石炭火力建設計画への融資もあげられている。バンクトラックは、みずほ、および日本の金融機関が途上国での石炭火力事業融資に積極的なのに対して、欧米政府や世界銀行が例外的な条件下でしか石炭火力建設を認めない姿勢をとっていると指摘、日本のメガバンクへの圧力の必要性を強調している。

 

バンクトラックの代表、ヨハン・フリンツ氏は「みずほ銀行はEPⅢに基づく情報開示を親権に実施するチャンスを得ている」と指摘している。

 

http://www.banktrack.org/