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‘Nuclear banks no thanks’:国際NGO団体が、原発向け投融資停止の緊急声明(BankTrack)

2011-03-16 13:50:37

国際環境NGOで組織するBankTtrack(本部オランダ)は3月15日、他の国際環境NGOと共同で声明を発表した。日本の原発事故による影響の大きさを重視、原子力エネルギーが持つ潜在的リスクを踏まえ、金融機関は原発事業への投融資を停止するよう求める活動を開始するというもの。 声明に参加した共同グループは、BankTrackのほか、グリーンピースインターナショナル、仏グリーンピース、米原子力情報資源サービス(NIRS)など、米欧の団体。

声明の趣旨は以下の通り。

日本が今回直面した大地震、津波からの回復に懸命に取り組んでいることを評価しつつも、日本はそれに加えて、原発事故という人為による危機に直面していると指摘。今回の原発事故はこれまで原発擁護派が主張してきた「安全で信頼のエネルギー」という原発神話を打ち砕いたうえ、原発事業に対して資金を投融資してきた金融機関にとっても、大きなリスクを顕在化させた、としている。

また声明は、これまで気候変動対策で、石油石炭等の化石燃料からの脱却のために原子力エネルギーを活用すべきという主張についても今回の事故で、明確に否定された、としている。そのうえで、我々の選択肢は、これまで言われてきたような、原発か化石燃料か、ではなく、エネルギー効率化の徹底と、風力、太陽光などの代替エネルギーの全面的展開にある、と主張している。

 原発被害が長期化することによって、金融機関による原発投融資のリスクも増大する。各国では原子力エネルギー政策の見直しが進んでおり、ドイツやスイスでは原発新規建設や使用延長を停止している。先進国の原発だけではない。インドなど途上国での原発投資計画も問題を表面化させており、そうした計画に参加する金融機関もリスクを増大させている。すでに原発事業に投融資している金融機関は至急、その方針を転換し、原発投融資から代替エネルギー投融資に切り替えるべきである、と求めている。

 Banktrack声明の本文はEnglish版を参照してください。http://financegreenwatch.org/?p=341