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福岡銀行など地銀各行が、鹿児島・鹿屋でのガイアパワー・京セラなどによる九州最大規模メガソーラー事業に、307億円協調融資。メガバンク抜きの「地銀連合ファイナンス」(各紙)

2017-04-29 00:36:45

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 福岡銀行など地銀各行が中心になり、ガイアパワー(徳島県阿南市)、京セラ、九電工、東京センチュリーの4社が共同で設立する鹿児島県鹿屋市でのメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に、約307億円の資金をプロジェクトファイナンス方式で協調融資する。同事業は27日に起工式が現地で開かれた。出力約92MWで、九州最大規模の太陽光発電となる。

 

 総事業費は約350億円。プロジェクトファイナンスのアレンジは、東京センチュリーなどが担当した。融資の主体は地銀各行で、ファイナンスは5階層で構成、そのうち最上層のシニアローンを17行の地銀が提供する。大規模融資だが「メガバンク抜き」のファイナンスとなる。

 

  メガソーラー自体は、2020年1月の稼働を予定している。事業者は、4社が共同出資で設立した特定目的会社「鹿屋大崎ソーラーヒルズ合同会社」(鹿屋市)。出資比率は、ガイアパワーが72.7%、京セラ、九電工、東京センチュリーがそれぞれ9.1%。

 

 鹿屋市と隣接する大崎町にまたがる合計約200万m2の敷地に、京セラ製の太陽電池モジュールを合計340,740枚を設置する。 出力の約92MWは九州最大級で年間発電量は約99,230MWh。一般家庭、約33,370世帯分の年間電気力消費量を発電できる。売電価格は40円/kWh(税抜き)で、稼働後は九州電力に売電する。

 

 CO2削減量は、年間約52,940㌧が見込まれている。開発する土地は、約40年前にゴルフ場を開発する計画が進んでいたが、頓挫した経緯がある。南北に約2.5km、東西に約1.2kmと広大な山林のうち、約130万m2の山林を伐採し、太陽光発電設備を設置するが、残りの約70万m2は、森林のまま残す。

 

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 同地は鹿児島特有の「シラス台地」(火山噴出物を多く含む台地)で、地表を崩すと地山全体が傷みやすい特長がある。そこで、鹿児島県とも協議して、造成を最小限にとどめ、木を伐採しても伐根をしないなどの措置で土地の改変を最小限にとどめたという。こうした措置で起工式までに時間がかかったが、他のメガソーラーと比較しても、森林が多く、森の中に太陽光が点在する「環境調和型」の発電所になるという。

 

http://www.kyocera.co.jp/news/2017/0404_shua.html