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プロジェクトファイナンスのESG評価機関の「エクエーター原則」に、日本の農林中金と、スウェーデンの輸出信用公社が参加。署名機関数91件に(RIEF)

2017-06-23 01:15:36

equatorキャプチャ

 

 大規模インフラ事業等のプロジェクトファイナンスに伴う環境・社会的影響を金融の立場でチェックする金融機関の自主的組織、「エクエーター原則(赤道原則)」に、新たに日本の農林中央金庫とスウェーデンの輸出信用公社(SEK)が署名した。農中は日本の金融機関としては5機関目、公的な輸出信用機関や開発銀行の署名は10機関目となる。

 

 農林中央金庫は、連結総資産102兆円の規模を持つ。現行の中期経営計画では、「食農ビジネス」「リテールビジネス」「投資ビジネス」 の3ビジネス領域の確立を目指しており、特に内外での投資ビジネスに力を入れている。このため、国際的なプロジェクトファイナンスのシンジケートローン団に加わることも多く、エクエーター原則への署名は、そうした資格取得の一つでもある。

 

 農中では、「持続的環境維持への配慮を含め、高い次元での公共的責任と広範な社会的責任を認識して投融資を行うことがわれわれの基本方針の一つ」と説明している。

 

 スウェーデン輸出信用公社(SEK)は91番目の署名機関(37カ国)となる。すでに輸出信用機関としてはデンマーク、ノルウェーなどの機関が原則に署名しており、北欧諸国の公的機関同士の連携も視野に置いていると思われる。

 

 SEKはすでにサステナビリティリスク評価の分野では、OECDのフレームワークや他の国際的枠組みに沿った活動を展開してきている。しかし、SEKのサステナビリティ部門の担当者であるJohan Hennningsson氏は「エクエーター原則は、われわれが銀行等に輸出信用を付与する際の環境・社会デューデリジェンスに新しいツールとなる。われわれと銀行の間の調和を高めるだろう」と述べている。

 

https://www.nochubank.or.jp/news/news_release/2017/post-438.html

http://www.equator-principles.com/index.php/all-news-media/adoption-news