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三井住友信託銀行 信託機能を活用した国内初の「グリーン・トラスト」組成。第一号はJ-REITの「ユナイテッド・アーバン投資法人」へ100億円貸し付け(RIEF)

2018-09-03 21:10:54

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 三井住友信託銀行は投資家から集めた資金を信託の合同運用指定金銭信託を活用して、環境事業へ貸し出す「グリーン・トラスト」を始める。第一号には、J-REIT のユナイテッド・アーバン投資法人(UUR)に対し、UURが取得するグリーンビルディングの新規取得・リファイナンス資金を融資する。グリーントラストの組成は国内では初めて。

 

 合同運用指定金銭信託は、投資家等が金銭を信託財産として信託銀行などに預け、その金銭を信託銀行 が約款に指定された運用範囲内で合同して運用する。投資家は、その収益(償還金・配当)を信託金額に応じて支払われる仕組み。運用期間は5年で、配当率は年0.25%程度の見込み。

 投資家は事業法人、健康保険組合、学校法人、生命保険会社などを想定している。投資家の預入金額は最低1億円程度から受け入れる予定。

 

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 今回の国内初のグリーントラストは、グリーンボンドの国際的な市場基準であるグリーンボンド原則(GBP)に適合することを、日本格付研究所(JCR)の「JCRグリーンボンド評価」で最高クラスの「Green1」の予備評価を取得した。さらに、グリーントラストからUURへの貸付金も、ローン市場協会(LMA)とアジア太平洋地域ローン市場協会(APLMA)によるグリーンローン原則(GLP)に適合するとの評価をJCRから取得した。

 

 三井住友信託銀は、気候変動問題に対して「気候変動対応行動指針」を策定している。同指針の中で、 「金融機能を通じた省エネルギーの推進や再生可能エネルギーの利用促進など、気候変動の緩和 に資する商品・サービスの開発・提供に努める」としており、今回のクリーン・トラストはそうした気候変動ソリューシ ョン商品と位置付けている。

 

 UURは、総合型J-REITとして、2003年12月に東証のJ-REIT市場に上場、今年5月31日現在、資産規模(取得価格ベース)は6,086億円となっている。丸紅100%出資のジャパン・リート・アドバイザーズが資産運用会社となっている。

https://www.smth.jp/news/2018/180903.pdf