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米輸出入銀行(Ex-Im Bank)がエクエーター原則に署名(FGW)

2011-04-01 20:53:11

米国の政府系機関である米国輸出入銀行(Ex-Im Bank)が、国際プロジェクトファイナンスの環境配慮ルールであるエクエーター原則に署名した。政府系のプロジェクト金融機関が同原則に署名するのは、4機関目。我が国の国際協力銀行(JBIC)の動きも注目される。

米輸出入銀行は今回の署名について、「われわれが原則を受け入れることは、海外でプロジェクトを推進する際に民間事業者や同原則署名の金融機関と同じ“言葉”で、議論することができるようになるため、極めて自然なことだ」(ホッフベルグ銀行会長兼社長)と説明している。

こうした公的開発金融機関の同原則署名は、カナダ、デンマーク、オーストラリアに次いで4カ国目。しかもプロジェクトファイナンス市場で有力プレイヤーを抱える米国の輸出入銀行の署名は、我が国のJBICをはじめ、他の先進国機関にも影響を与えそうだ。米輸銀の署名には、シティバンクなども歓迎している。

プロジェクトファイナンスの国際市場では、先進国の公的金融機関と民間金融機関がシンジケーションを組んで、途上国などの大規模プロジェクトのファイナンスを手掛けるケースが多い。その筆頭格にある米国で「官民協調」のエクエーターバンク体制が整うと、米国勢の競争力向上にもなるとみられる。日本もJBICと3メガバンクと協調して融資するケースが多い。だが、3メガは原則署名に踏み切っているが、JBICは原則から遠ざかっており、国際NGOなどの標的になりやすい。