HOME |アラスカで東日本大震災のがれき除去へ、費用問題も浮上(Reuters) |

アラスカで東日本大震災のがれき除去へ、費用問題も浮上(Reuters)

2012-05-26 07:30:49

アラスカに流れ着いたがれき(CNN)
アラスカに流れ着いたがれき(CNN)


[アンカレッジ(米アラスカ州) 24日 ロイター] 米アラスカ州のモンタギュー島で、環境団体やボランティアらが、漂着した東日本大震災のがれきを撤去するプロジェクトを25日に開始する。期間は2―3週間の見通し。日本の推計では、海に流出したがれきは約500万トンとされているが、その大半は沈んでおり、実際に漂流しているのは約150万トンだという。

主催団体の1つ、アラスカ沿岸研究センターのパトリック・チャンドラー氏は「30―40トンのがれきを処理することになる。しかし、これはほんの始まりにすぎない」と語った。

当局者らは、漂着したがれきに有害物質やフジツボなどの侵入生物種が含まれている可能性を懸念。また、チャンドラー氏によると、カキの養殖などで使用される発砲スチロール製ブイの残がいが、海鳥や海洋哺乳類の卵などに似ていることから害を及ぼす危険性があるという。

がれきの撤去をめぐっては、費用に関する問題も浮上。同州のマーク・ベギーチ上院議員は先週、初期費用として米海洋大気局(NOAA)が4500万ドル(約36億円)を提供するよう求めた。

先月には、米沿岸警備隊がアラスカ州近海に漂着した日本の漁船を機関砲で撃沈している。

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE84O05020120525