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中国の「2頭のパンダ型太陽光発電所」順調に発電。17万枚のパネルをパンダの形に配置。東京・上野の双子のパンダ誕生を祝福(?)(RIEF)

2021-08-16 13:04:08

Daton001キャプチャ

 

 石炭中心のエネルギー供給から、再生可能エネルギー主導の「脱炭素化」への転換を求められる中国を象徴する「パンダ型メガソーラー」が公開された。国連開発計画(UNDP)の支援で、石炭鉱業の街として知られた山西省大同市に建設されたもので、上空から見ると、17万枚の太陽光パネルが2頭のパンダの形に配置されている。東京・上野動物園で生まれた2頭のパンダの誕生を祝う形でもある。

 

 中国国営通信会社の新華社が配信した。パンダ型太陽光発電所は2019年夏にUNDPの支援と、地元の電力会社Panda Green Energy Groupが共同で設立した。248エーカーの土地に、2頭のパンダを描くようにパネルを敷き詰め、すでに年間8000万kWhの電力を発電している。電力は一般家庭3万世帯分の年間消費電力を供給できる。

 

パネルは単結晶シリコン型
パネルは単結晶シリコン型

 

 大同市は石炭生産地で、採掘する石炭は全国に供給され、1980年代には「Capital of Coal」と呼ばれてきた。同地を太陽光発電の「ソーラーシティ」に転換する象徴として、中国人だけでなく、世界にファンを抱えるパンダ型の発電所とした。

 

炭鉱から運び出される石炭
炭鉱から運び出される石炭

 今回、新華社が公表した上空からの発電所全景の様子は、2頭のパンダの形に配置されたパネルの列とともに、かつての石炭生産状況の映像も挿入されており、中国のエネルギー供給の「脱炭素化」をアピールする内容になっている。

 運営するPanda Green Energy Group社は、今後5年にわたって、中国が力を入れる「一帯一路イニシアティブ(BRI)」沿いの各国に、同様のパンダ・ソーラー発電所を建設していく「パンダ100プログラム(Panda 100 Program)」を推進していくとしている。http://rief-jp.org/ct4/71414

 

 世界の太陽発電事業は、国際エネルギー機関(IEA)の推計では、2020年に前年比18%増の107GWに達したとみられる。脱炭素の流れが進んでいることから、2021年には142GWに、2022年には149GWに拡大していく見通しだ。中国は世界平均よりも導入ピッチが進んでおり、2020年には前年比33%増となっている。

http://www.xinhuanet.com/english/2021-08/12/c_1310123431.htm

https://www.accuweather.com/en/weather-news/panda-shaped-solar-power-plant-opens-in-china/358686