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シンガポールの大手電力SPグループ、インドネシアの太陽光発電電力を海底送電網で輸入する事業構想で、仏EDF再エネ子会社と覚書締結。アジアでの「グリーン電力」貿易は初めて(RIEF)

2021-10-14 20:58:49

Singaキャプチャ

 

  シンガポールの電力会社SP Groupとフランスの大手電力EDFは、シンガポールとインドネシアの間を海底送電線を引き、インドネシアで発電した太陽光発電の再エネ電力をシンガポールに輸出する事業で覚書(MOU)を結んだ。EDFの再エネ子会社がインドネシアで開発した太陽光電力を、1000MWp(メガワット・ピーク)分を輸出する。アジアで「グリーン電力」が輸出入されるのは初めてだ。

 

 (写真は、MOUを結んだSPグループCEOのStanley Huang氏㊧と、EDF Internatinal Asia のシニア副社長、Jean-Philippe Buisson氏㊨)

 

 両社が結んだMOUによると、EDFの再エネ子会社の「EDF Renewable」がインドネシアでコンソーシアムを結成して開発する太陽光発電事業がグリーン電力の供給源となる。両社は今後、海底送電線の経済性、技術面、規制面等についてのフィージビリティスタディを実施した後、事業化に踏み出す。

 

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  シンガポールとインドネシア(スマトラ島)を隔てるシンガポール海峡は、もっとも狭いところで4.6kmと近接している。フィージビリティスタディでは、送電事業のスケールメリットを高めるため、インドネシアで発電する他の太陽光発電等の事業者との相互接続の可能性も検討するという。

 

 EDF Internationalのシニア副社長のJean-Philippe Buisson氏は「SPグループとのパートナーシップは、再エネ電力をグローバルに国境を超えて相互接続を促進するEDFの戦略と整合する」と位置付ける。SPのグループCEO、Stanley Huang氏は「インドネシアからシンガポールへの『グリーン電力』の輸出支援のパートナーになれたことを誇りに思う。今回の海底送電網は、地域の電力グリッドの相互接続の重要な一部となり、将来のネットワーク拡大の信頼できる基準となる」と期待を示している。

 

 現在、シンガポールの電力の大半は、天然ガス発電によってまかなわれている。ネットゼロに向けて、国内の電力のカーボンニュートラル化が課題となっており、「グリーン電力輸出構想」としては、オーストラリアから740kmの海底ケーブルを張って、太陽光電力を送電する壮大な計画も別途進められている。今回の海底送電網はそうした将来展開の実証実験にもなり得る。

 

 また、東南アジアのタイ、マレーシアを経由してラオスの水力発電電力を輸入する計画も練られているという。

 

https://www.spgroup.com.sg/wcm/connect/spgrp/200d65e6-e217-4f50-ae22-f3d0003c869d/%5B12+Oct+2021%5D+Media+Release+-+SP+Partners+EDF+on+Subsea+Cables+to+Facilitate+Green+Energy+Import+from+Indonesia.pdf?MOD=AJPERES&CVID=