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株価メルトダウン? 自然エネルギーへGO! ――東電、関電株主総会の会場前で脱原発議案への賛同求める(Greenpeace)

2012-06-27 12:42:46

   関西電力株主総会の会場前
国際環境NGOグリーンピースは27日、東京電力と関西電力の株主総会が行われる会場周辺で抗議活動を行い、原子力発電からの撤退を求め、大飯原発再稼働のリスクを指摘すると同時に、大阪市などが提出している脱原発と自然エネルギー促進の議案に賛同するよう株主に訴えました。

東京電力株主総会の会場前  


総会に先立ち、関西電力株主総会が行われる梅田芸術劇場(大阪市)、並びに東京電力株主総会が行われる代々木競技場(東京・渋谷区)周辺に集まったグリーンピースのスタッフらは、「株価メルトダウン? 自然エネルギーへGO!」などと書かれた抗議のバナーやプラカードを掲げ、関西電力の第二の大株主である日本生命をはじめ、一人でも多くの株主が株主総会で大阪市などが提案している脱原発議案に賛同するよう、「議決権行使書」を模したチラシ(注1)を配布して呼びかけました。

グリーンピース・ジャパンのエネルギー担当 関根彩子は、「原子力は一度の事故が致命的となる、きわめてリスクの高い投資先です。福島第一原発事故では、技術的、経営的なリスクを無視していた事が大きな被害につながりました。大飯原発の再稼働に関しては、ストレステストの二次評価を経ておらず、また、想定を超える事故が発生した際の安全対策やSPEEDIのシミュレーションも先送りしており、政府や電力会社はリスクに目を閉ざしてまた同じ道をたどろうとしています。株主たちは今日、これに歯止めをかけなければなりません。」と訴えました。

また、「現在は、大事故のリスクへの備えや情報提供がなされていません。電力の自由化や、7月1日から始まる固定価格買い取り制度は、自然エネルギー市場を飛躍的に成長させます。脱原発議案と自然エネルギー促進の株主提案に賛同することは、電力会社の株主や会社そして社会にとっての利益につながります」と語りました。

グリーンピースでは、関西電力の株主が脱原発議案に賛同するよう日本生命を始めとする大株主に働きかけてきました。関西電力の株価は福島第一原発事故前の2,000~2,200円から半分になり、野田佳彦首相が6月16日に再稼動を判断した後も下がり続け、今も920円台まで下がっています。

   関西電力株主総会の会場前


さらに、グリーンピースでは、金融機関と投資家に警鐘を鳴らすレポート『原発 – 21世紀の不良資産』(注2)と、『日本生命と原子力産業』を6月12日に発表しました(注3)。また、日本生命を始めとする関西電力の株主に、脱原発議案への賛同を呼びかけるオンラインキャンペーン「なんでやねん?! 再稼働」(注4)を6月13日から実施中で(6月27日終了)、開始から14日間で3,500件を超えるツイッターでの参加がありました。

注1) チラシ『関西電力株主の皆さまへ』
注2) レポート『原発 – 21世紀の不良資産』
注3) ブリーフィングペーパー『日本生命と原子力産業』
注4) オンラインキャンペーン『なんでやねん?! 再稼働』

 

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