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丸紅、FIT対象太陽光発電所の売買プラットフォーム立ち上げ。同社が投資家と売却事業者と直接売買することで、二次流通市場の取引課題を整理、取引拡大を促進へ。ファイナンスも提供(RIEF)

2022-09-04 23:42:04

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 丸紅は、固定価格買取制度(FIT)の対象となっている国内太陽光発電所を、投資家や企業との間で売買する売買プラットフォーム「SOLACLE」(ソラクル)サービスを開始した。稼働中の太陽光発電事業に投資したり、保有したい投資家や企業向けに、丸紅が現在、保有する太陽光発電所を売却するほか、保有中の発電所を手放したい事業者は丸紅に売却できる。太陽光発電所の二次流通市場を整備することで社会基盤としての太陽光発電所の普及・流動化を促進する、としている。

 

 政府によるFIT制度が、2012年7月に導入されて以来、太陽光発電所の累積導入量は2021年9月末時点で約64GWに拡大している。「2050年ネットゼロ」に向けて、再エネ事業のさらなる拡大が必要なことから、政府は第6次エネルギー基本計画で、2030年の累積導入目標量として104~118GWを設定している。

 

 こうした政策支援を受け、新規の太陽光発電所の建設とともに、既存の太陽光発電事業に対する投資需要も増大するとみられることから、丸紅は取引プラットフォームの設立を決めた。プラットフォーム上では、現状の売買物件の情報とともに、太陽光発電に関する有益な情報を提供し、さらに取引に際して、同社の金融機関ネットワークを活用して、企業の融資等の支援も提供する。

 

 既存の太陽光発電所の売買はすでに広がっているが、対象物件について設備運営上の瑕疵や地元とのトラブル等の存否、取引における信用上の不安といった課題が取引上の障害になる点も指摘されている。そこで丸紅では、同社が直接、物件を購入・販売する役割をすることによって、売り手と買い手の双方の課題を解消することを目指す。

 

 ソラクルのサイト(2022年9月4日時点)をみると、たとえば、栃木県真岡市の物件は、物件価格2365万円、推定投資収入3723万円、利回り8.28%、発電区分(低圧)、土地携帯(賃貸)、物件種物(中古)、売電価格(14円)、システム容量(121.50kW)、連系予定月(2022年9月)等の基本情報が開示されている。投資家等はこれらの情報を元に気に入った物件があると、同社に直接コンタクトして購入相談をすることになる。

https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00063.html

https://solacle.jp/