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第88回東京電力定時株主総会運営への抗議(脱原発・東電株主運動)

2012-07-12 07:31:22

東電株主総会で、経営者にブラックプラネット賞を贈呈するために来日したドイツのNGO
6月27日、世界の注目を集めて行われた我が社の株主総会は、株主としてあまりに恥ずかしい運営でした。1年3ヶ月前に世界中を震撼させ、今なお収束させられないでいる福島第一原発4基の苛酷事故が過去のものであるかのような経営陣と、一部の労使一体となった御用組合によって仕組まれた総会であったと言わざるを得ません。
 私たちは以下のことに抗議します。東電株主総会で、経営者にブラックプラネット賞を贈呈するために来日したドイツのNGO

1)開会直後も含め、株主が何度も「動議」の声を挙げているのに無視し、総会を強硬に進行しようとしたこと。

2)議長解任の動議が提出され、議長への委任状はないと回答しておきながら、挙手の数を数えず、即座に「否決されました」と宣言したこと。

3)提案の一括上程、一括審議という暴力的な方法で総会を運営し、実質国有化される我が社の今後についてじっくり株主が意見交換する唯一の場を奪ったこと。

4)提案株主席などで多くの手が挙がり続けたにもかかわらず、無視し、動員株主による仕込まれた質問が何度も繰り返されたこと。議長が会場のブロックを指示しただけで、そのブロックで数人の手が挙がっているにもかかわらず、マイク係が特定の人をマイク席に誘導する場面を何度も複数の株主が目撃している。

5)動員株主による仕込まれた質問では、「原発は国策で我が社は従っただけ」「想定外の津波によって事故は起こってしまった」「史上最悪のリーダーのおかげで事故は拡大した」と、すべて同じストーリーで「我が社は悪くない」という恥知らずな労使一体アピールをして、福島の人々の傷口に塩をすり込むような行為に及んだこと。

6)議長はヤジを制することがほとんどなく、筆頭株主であった東京都の猪瀬副知事が発言中にもかかわらず礼儀すら知らない動員株主によって発言が邪魔されるなど、総会を審議の場ととらえていない振る舞いを放置したこと。

7)議長は動員株主を指名することばかりに気を取られたためか、それまで質問を受け付けた23名はすべて男性であり、脱原発株主からの指摘でようやく女性株主からの質問を受け付けたこと。

8)ドイツの環境保護団体エテコンのメンバーが「ブラックプラネット賞」を授与するために来日し、総会の場で授与しようとしたが、それを妨害したこと。入場させたのであれば、授与行動も許可すべきだ。マスコミがいないところで隠れて排除しようとしたのではないか。

9)東電に抗議する多くのグループや脱原発株主の行動を原宿門の外に追い出したこと。また、記者会見や取材をさえぎり、入場者の目に触れないような場所に何度もあちこち移動させ、妨害したこと。

10)フリーライターの木野龍逸さんが、株主総会で音声を外部に発信したとして東電が記者会見への出入りを差し止めたと報道されている。しかしそれは大手マスコミも株主の撮影・録音したものを入手してやっていることである。これは自社に都合の悪い人を排除しようとする行為であり、国民の税金を投入され続ける我が社の立場ではやってはいけないことだ。株主総会は全国民に公開されるべきである。

 

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