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未使用核燃料を取り出しへ 福島第1原発4号機プール(各紙)

2012-07-16 07:22:33

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各紙の報道によると、東京電力は事故を起こした福島第1原発から、今月中に4号機の燃料貯蔵プールに保管されている未使用の燃料2体を試験的に取り出すことを明らかにした。燃料プールには大量の使用済燃料等も保管されており、その安全性が問題になっている。今回の試験的取り出しを受けて、燃料の被覆管の損傷状況などを調べる。

 対象となる4号機は、定期検査中に被災した。現在、貯蔵プールには1~4号機で最多の1535体の燃料集合体が保管されている。このうち204体は定検後に使用予定だった未使用の燃料。今回、、このうちの2体を取り出す計画だ。事故直後、プールには冷却のため海水が大量に注入されたことから、燃料の被覆管の表面の劣化状況などを調べる予定。

 計画では、貯蔵プール内の燃料をクレーンでつり上げて回収し、建屋屋上に用意した専用の輸送容器内に入れる作業を実施する。その後、クレーンで輸送容器ごと地上に降ろして共用プールに運び入れ、燃料の表面などを調べる。作業中に貯蔵プール内で問題が起きないかどうかについては、水中カメラを入れて監視しながら実施するとしている。

 燃料表面の放射線量は通常は毎時25マイクロシーベルト程度。貯蔵プール水面の線量が同30ミリシーベルトを超えた場合は作業を中止する。東電の計画について、経済産業省原子力安全・保安院は12日、「安全対策は妥当」と評価し、作業に伴う東電の保安規定の変更申請を保安院が認可し次第、作業に取り掛かる。