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東芝エネルギーシステムズ。太平洋のバヌアツ共和国で、太陽光発電で充電するLEDランタンのシェアリングサービス展開へ。使用料金の決済はスマホのアプリで(RIEF)

2023-08-25 00:01:00

Banuatsu001キャプチャ

写真は、バヌアツの政府関係者や地元代表らと記念写真する、東芝エネルギーシステムズDX統括部ゼネラルマネジャーの荒井康隆氏㊧から2人目)

 

 東芝グループの東芝エネルギーシステムズは22日、南太平洋のバヌアツ共和国で、発光ダイオード(LED)ランタンのシェアリングサービスの試行事業を始めたと発表した。太陽光発電で充電したランタンの貸し出しを9月末まで試行する。利用者は東芝が提供するスマートフォンでの決済アプリで支払う。利用料等は試行サービスの結果を踏まえて決める。本格サービスに移行した際には、シェアリングで貸し出す電化製品を、ランタン以外の電動農機具やミシン等に広げることも検討中としている。

 

 再エネ電力を活用した充電方式での電気機器のシェアリングサービスは、電力網が整備されていない途上国のローカルエリア等での社会生活の向上に役立つと期待されている。今回の試行サービスは、同国中部にあるマランパ州のうちの1つの村を対象として、10世帯100人の住民の協力を得て実施する。

 

 同社では、電力系統が整備されていない「未電化地域」で生活する人々が電気製品の利用困難な状況に置かれていることを解決する事業に取り組んできた。2019年からは太平洋の島嶼部諸国を対象に、再エネ電力で充電する電気製品のシェアリングサービスの展開を目指して、同サービスのニーズ調査や実証を進めてきた。

 

LEDランタンの照明で夜も仕事を継続できる
LEDランタンの照明で夜も仕事を継続できる

 

 バヌアツ共和国とその対象地域の住民らも、シェアリングサービスへの関心を示し、事業に協力的に対応してくれたことから、同サービスに対する一定の収益の確保も見込めると判断。同国外国投資推進局、マランパ州政府、国際機関太平洋諸島センター、かいはつマネジメント・コンサルティング等の協力も得て、本格的な事業展開に向けて取り組みを進めることとした。

 

 本試行サービスでは、太陽光エネルギーで充電したLEDランタンを住民に貸し出す。その利用料金の回収に際しては、同社が開発したエネルギー向けインダストリアルIoTサービス「TOSHIBA SPINEX for Energy」のクラウド環境のバックオフィスシステムおよびスマートフォン向け決済アプリを利用する。住民たちは、スマホでこの決済アプリを利用してランタンの貸出や返却の記録・管理のほか、利用料金の支払いもスマホで完結する仕組みだ。

 

https://www.global.toshiba/jp/news/energy/2023/08/news-20230822-01.html