HOME |福島原発沖、海底の土から放射性物質。通常の百~千倍(共同) |

福島原発沖、海底の土から放射性物質。通常の百~千倍(共同)

2011-05-04 15:59:23

   福島第1原発事故で東京電力は3日、原発近郊の深さ20~30メートルの海底の土から、通常の100~千倍の濃度の放射性物質を検出したと発表した。東電が海底の土を分析したのは事故後初めてで「高い濃度だ。環境への影響は、魚介類を採取して分析、評価したい」としている。

 土を採取したのは、第1原発の北約15キロの福島県南相馬市と、南約20キロの同県楢葉町の沖合3キロで、4月29日に実施。放射性ヨウ素が1キログラム当たり98~190ベクレル、セシウムは1キログラム当たり1200~1400ベクレルだった。通常はいずれも1キログラム当たり数ベクレルか、検出限界以下。

 東電は、放射性物質は空気中に放出されたものが海に落ちたか、汚染水として流れて海底に沈んだとみている。今後、濃度が上昇しないか監視するとしている。

 一方、文部科学省は第1原発の南約50キロ地点の沖合約10キロ、深さ117メートルの海底から4月29日に土を採取して分析。放射性物質は検出されなかったと発表した