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原発廃炉作業を視察 ドイツで知事、安全性など確認(福島民友)

2012-08-30 14:31:40

原子炉を封鎖した現状を視察する佐藤知事=29日、ドイツ・ハム市
訪欧中の佐藤雄平知事は29日、ドイツ西部ノルトライン・ベストファーレン州ハム市を訪問、廃炉作業が進むハム・ウェントロップ原発を視察した。
 バスで原発構内に入った佐藤知事は事務施設で、原発を所有する高温原子力発電会社「HKG」のギュンター・ディートリッヒ会長から、廃炉に至る経緯や廃炉作業の現場などについて説明を受けた。ディートリッヒ会長は「(原子炉は)安全に封鎖され、保管されている。現在は2人の所員で管理している」などと廃炉作業の安全性を強調。佐藤知事は「廃炉する上で最も困難なことは何か」など質問した。
 また、ドイツは放射性廃棄物の最終処分場建設地が未定で、このことを要因に原子炉建屋解体などの廃炉作業が停止している現状についても説明を受けた。佐藤知事は放射性物質が飛散した本県の現状を示し、廃棄物の処理の在り方について意見を交わした。
 この後、実際に原子炉建屋に入り、圧力容器の上部が完全に密閉され、放射線管理が徹底されている現状を確認した。
 ハム原発は1971(昭和46)年に建設された高圧ガス型の原子炉で、86年の放射能漏れ事故を発端に閉鎖、廃炉作業が始まった。91年には燃料体を取り出し、現在は2030年に開始予定の原子炉解体に向けて、管理作業を継続している。

 

 

原子炉を封鎖した現状を視察する佐藤知事=29日、ドイツ・ハム市


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