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ついに!福島県での子ども甲状腺検査で初めてがんの診断(共同)

2012-09-11 21:34:20

記者会見する福島県立医大の鈴木真一教授(中央)=11日午後、福島市


記者会見する福島県立医大の鈴木真一教授(中央)=11日午後、福島市


東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」の検討委員会(座長・山下俊一福島県立医大副学長)が11日開かれ、事故発生当時18歳以下を対象とした甲状腺検査について、1人が甲状腺がんと報告された。 甲状腺検査の対象は約36万人で、これまで結果が判明したのは約8万人。 


 

調査主体の福島県立医大の鈴木真一教授は検討委で「チェルノブイリ原発事故でも甲状腺がんが見つかったのは最短4年。福島では広島、長崎のような外部被ばくや、チェルノブイリのような内部被ばくも起きていない」と述べ、放射線の影響を否定した。  鈴木教授は終了後、記者会見。小児甲状腺がんは100万人に1人~2人の頻度といわれていたが、自覚症状が出てから診察する場合がほとんどで、今回のように全ての子どもを対象とした検査の前例がないため「比較できない」と述べた。 年齢や性別、外部被ばく線量などについては「たった1人しかいないので、個人のプライバシーに関わる」として、一切明らかにしなかった。 山下副学長は「いろいろなデータが出てきた。検診から次の医療行為に移っていく。プライバシーの配慮に努める」と話した。

 

<子どもの甲状腺がんとは=NHKの解説から>







甲状腺は、のどの辺りにある成長に必要なホルモンを分泌する臓器です。
ヨウ素を取り込んでホルモンを作るため放射性ヨウ素をため込みやすい性質があり、放射線で細胞の遺伝子に傷がつくと、特に感受性の高い子どもでは数年から十数年後にがんになるおそれがあります。

乳児を含む子どもが甲状腺がんになる確率は通常、数十万人に1人とされ、国内では平成18年の統計で甲状腺がんと診断された20歳未満の人は46人でした。

一方、旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故のあと、周辺では、牛乳などを通じて放射性ヨウ素を取り込んだおよそ6000人の子どもが甲状腺がんを発症したとされています。

甲状腺がんはほとんどの場合、早期に治療すれば完治するほか、進行が遅く、国連科学委員会は、チェルノブイリ周辺で子どもの甲状腺がんが増え始めたのは事故から4年以上たったあとだったと報告しています。
こうしたことから、専門家は、今回、福島県の検査で見つかった子どもの甲状腺がんについて、原発事故で放出された放射性ヨウ素の影響とは考えにくいとしています。

放射線影響研究所の長瀧重信元理事長は「福島第一原発の事故では、食品の出荷制限などが行われ、周辺の子どもの被ばく線量はチェルノブイリで甲状腺がんを発症した子どもの10分の1以下とみられる。今回見つかったがんが原発事故の影響による可能性は極めて低いが、国や県はきちんと説明を行い、今後も注意深く影響を見ていく必要がある」と話しています。

 

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120911/k10014948531000.html