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インドでは 反原発の抗議活動家たちが 次々と逮捕されている(Amnesty)

2012-09-28 18:28:55

住民の猛反発の中、建設が進むインドのクダンクラム原発
インドの

住民の猛反発の中、建設が進むインドのクダンクラム原発


クダンクラム原子力発電所計画に反対して平和的な抗議活動を1年にわたって行っている人たちに対して、インドのタミル・ナードゥ州の警察が厳しく取り締まりをしている。9月9日以来、25人以上の抗議活動家たちが逮捕され、他の多くの人にも逮捕の危険が迫っている。

タミル・ナードゥ州警察は、原子力発電所稼動に反対して行なわれている平和的な抗議活動に対して、力で応戦している。1,000人以上の抗議者のうち、53人が煽動罪で起訴され、逮捕される危険に直面している(活動の主要なリーダーであるS. P. ウダヤクマールとM.プシュパラヤンを含む)。もしこれらの起訴について有罪とされれば、無期懲役が科されるおそれもある。4人の少年(18歳以下)を含む25人以上の抗議者らは、逮捕され、煽動罪や暴動罪で起訴されている。

1年以上もの間、地元住民は原子力発電所稼働への反対運動を行ってきた。というのも、この原発が地域住民に危険を及ぼすと彼らは考えているからである。この原発は近隣に住む少なくとも1万5,000人に影響を及ぼす恐れがあるとしている。9月9日、抗議活動が強まった。抗議者らが原子炉の場所まで行進し始めると、警察が催涙弾を発砲し、こん棒で殴打してきた。目撃者によると、9月10日にも1,500人以上の警官がタミル・ナードゥ州イディンタカライ村にいる非武装の抗議者らを殴打し、子供を含む60人が負傷したという。何人かは砂や石を投げるなどして警察の暴力に応戦したという。タミル・ナードゥ州マナッパドでは、警察が抗議者らに発砲した際に一人が殺害され、イディンタカライとその近くの村では3人のメディア関係者が警察の取り締まり中に負傷した。当局はS. P. ウダヤクマールとM.プシュパラヤンに新たに逮捕状を出した。

9月11日と12日、警察は少なくとも3つの海岸線の村の抗議者らに攻撃を続け、少なくとも500人をイディンタカライの抗議現場から強制追放した。また彼らはイディンタカライの聖ロードス教会を冒涜し、村の住民たちのボートやオートバイを焼き、所有物を略奪した。

 


追加情報

「反原子力国民運動」は2011年7月以来、原子力発電所の稼働に対する抗議行動を主導してきた。クダンクラムに隣接する村々は2004年12月に南アジアと東南アジアで発生した津波に襲われており、地元住民は、もしこうした災害にふたたび襲われれば放射能漏れが起こるのではないかと不安を抱いている。

ウダヤクマール博士の語るところによると、独立した専門家グループがこの計画についていくつか立地上および安全上の懸念を表明しているが、安全性評価実施のためにインド当局が設立した専門委員会はじゅうぶんこの疑問に答えていないということである。
 


アクションしてください。


英語、あるいは母語で、以下の内容のアピール文を作り、航空便、航空書簡(全世界90円)、電報、ファックス(あるいはEメール)で、できるだけ早く送ってください。同じ内容を盛り込んだアピール例文が後に続きますので、それをご利用ください。

  • 活動のリーダーであるS. P. ウダヤクマール博士とM.プシュパラヤン氏を含む、平和的な抗議行動を行なう人びとの逮捕をとりやめ、彼らに対する根拠のない起訴を取り下げるようインド当局に要請する

  • 現在拘束しているすべての平和的抗議活動家を釈放するようインド当局に要請する

  • 国際法規に基づくインド国家の義務にしたがって、抗議活動家の表現および集会の自由の権利を尊重するよう、インド当局に要請する


 

宛先等は次のサイトを参照してください http://www.amnesty.or.jp/get-involved/ua/ua/2011ua367.html