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敦賀原発2号機「廃炉」有力に 直下の断層「活断層を否定できず」 原子力規制委報告書原案で明記(各紙)

2013-01-26 08:47:31

敦賀原発
敦賀原発
敦賀原発


各紙の報道によると、原子力規制委員会の有識者調査団の報告書原案が明らかになった。その中でm日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内を通る断層(破砕帯)が活断層かどうかという論点については、「活断層である可能性を否定できない」と認定している。「敷地内を通る浦底(うらそこ)断層(活断層)と同時に動き、直上の重要施設に影響を与える恐れがある」と結論付けている。これにより、敦賀原発の廃炉が濃厚になってきた。

活断層の可能性を否定できないとなったのは、2号機原子炉建屋の直下の「D−1破砕帯」について。これまで日本原電は「科学的な説明が不十分」として、規制委に公開質問状を提出していた。国は活断層の真上に原子炉建屋を建てることを認めておらず、原電が今後「活断層ではない」との明確な根拠を示せなければ、2号機は廃炉となる。

一方、同原発1号機の直下を通る2本の破砕帯については、日本原電が調査中であることから、「今後検討していく」と判断を留保している。今回明らかになった報告書原案は、調査団を率いる島崎邦彦・規制委員長代理が作成した。今月28日の評価会合で報告書をまとめ、規制委に報告する。

同原発は全国で唯一、敷地内に活断層(浦底断層)が通っていることが明らかになっている。そこから枝分かれするように延びる複数の破砕帯の一部が1、2号機の原子炉建屋直下を通り、浦底断層と連動して地面がずれる危険性が指摘されていた。

田中俊一委員長は「今のままでは(敦賀2号機の)再稼働に向けた安全審査はできない」と述べている。