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原子力学会が 福島事故を防げなかった要因調査で、歴代幹部にアンケートへ(各紙) 事故が起きたのは学会が原発推進一辺倒だったから。アンケートをするまでもない

2013-01-28 10:41:10

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genshiryokugakkailogo_aesj原子力学者などで構成する日本原子力学会は、東京電力福島第1原発事故を防げなかった原因を調べるため、同学会調査委員会によって、学会役員経験者らの歴代幹部を対象に、事故を防げなかった要因などを尋ねるアンケートを実施する。対象者は数百人に上る。結果は3月に開かれる年会で公表する予定。

 調査委の計画によると、アンケートでは学会全体や会員個人として、福島第一発電所事故を防ぐために、事前に対応する方策があったかどうかという点や、あったとして、なぜその方策が取れなかったのかなど、具体的な内容について質問項目を設けている。無記名での回答も認める方針で、結果は年末にまとめる事故調査報告書に盛り込む。

 調査委は「学会としての反省の土台にしたい」としている。専門家の総意として、事故原因を徹底的に調べるのは当然だが、事故を防げなかった「言い訳け」を学会として認知するようなアンケートにだけはしないでもらいたい。一般の目からみれば、原子力学会が、原発推進派の学者が主流となり、原発の危険性やマネジメント能力の問題などについての懸念の声が、遠ざけられたように見えるが、そうした見方を追認するだけだと、学会自体の存在価値が問われる。本当に、自分たちが原子力の専門家として存在している価値があるのかを、質問に加えてもらいたい。