HOME |日本原電、原発発電収入ゼロでも 敦賀市への高額寄付だけは13年度も継続へ(各紙) |

日本原電、原発発電収入ゼロでも 敦賀市への高額寄付だけは13年度も継続へ(各紙)

2013-02-19 23:45:04

原発直下に活断層の存在が指摘される日本原電の敦賀第二原発
原発直下に活断層の存在が指摘される日本原電の敦賀第二原発
原発直下に活断層の存在が指摘される日本原電の敦賀第二原発


日本原子力発電が、原発を立地する福井県敦賀市に対して、2013年度も約6億7000万円を寄付する予算を計上していることわかった。日本原電の敦賀2号機は原子力委員会の調査で、原発敷地の直下に活断層があることがわかっており、廃炉の可能性がきわめて強いほか、建設予定の3、4号機についても着工を見送ることになっている。1号機も老朽化が進んでおり、原発全機停止が見通されているが、それでも地元企業への「資金配分」の役割だけは維持するようだ。

日本原電はこれまで、原発建設を見越して地元の福井県敦賀市に多額の道路建設費用等を寄付してきた。これらの寄付は原発建設の見返りという主旨のはずだが、すでに同社は3、4号機の着工先送りを表明している。2号機は再稼働どころか、活断層の存在で廃炉の可能性が高まっている。

日本原電は東海第2原発(茨城県)でも原子炉が停止しており、地元の反対等で廃炉の可能性が出ている。現在、稼働可能な原子炉3基が全て停止している状態だ。にもかかわらず、同社には、他の電力会社が支払う基本料金収入があり、赤字転落は避けられている。しかし、自社で一切操業しないにもかかわらず、他の電力会社からの収入(本来は、日本原電に支払う必要がなければ、消費者に還元されるべきもの)だけで経営を続けている会社が、従来通りに立地自治体に高額寄付を続けることの正否が問われる。