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福島・双葉町長選挙 井戸川前町長が再出馬へ 放射能汚染の真の影響を問う(各紙)

2013-02-21 09:35:00

双葉町に向かって毎朝、頭を下げる井戸川前町長(埼玉県加須市で)
双葉町に向かって毎朝、頭を下げる井戸川前町長(埼玉県加須市で)
双葉町に向かって毎朝、頭を下げる井戸川前町長(埼玉県加須市で)


東京電力福島第一原発を抱える福島県双葉町の町長選挙で、先に辞職した井戸川克隆前町長が、再出馬する意向であることがわかった。同町長選へは、いずれも新人で元町議の尾形彰宏氏(54)、前町議の伊沢史朗氏(54)が出馬を表明しているほか、16日開かれた立候補予定者説明会には町外から4陣営が出席した。井戸川前町長の出馬で、選挙は混迷しそうだ。

 

双葉町町長選挙は、28日告示、3月10日投票の予定。井戸川前町長は、地元新聞等に対して、「説明会に出席したが、町民以外の人が多く来た。全国的に関心が高い印象を受けたが、町のことは町民主体で考えるべき」と述べ、自らも再出馬を決断するに至った経緯を語った。井戸川前町長は、中間処理施設設置問題や街の再生問題等で議会と対立、議会から不信任を突きつけられた。それに対して前町長は議会を解散したのちに辞任したが、今回、再出馬で改めて町民の信を問うことになった。

東京電力福島第1原発事故後、第五、第六原発が立地する同町は、全町避難の形で埼玉県加須市に町役場ぐるみの移住をしている。他の町村は国の後押しで帰還を目指すところが増えているが、井戸川前町長は次世代への放射能汚染の影響を重視、帰還にはきわめて慎重な姿勢をとり続けている。こうした井戸川前町長に対して、町議会のほか、国、県などからも様々な圧力があったとされるが、井戸川氏は、今回の再出馬表明であえてそれらに対峙する構えをとることになる。

そうした意味で、「双葉町町長選挙」は、小さな町の首長選挙ではあるが、原発と以下に向き合うかという、この国の将来を問う重要な選挙になりそうだ。

 

。「多くの課題を残したまま辞職した。解決には町民、議会と一体の議論が不可欠。辞職しての再出馬は苦渋の決断だが、まずは町民の審判を受けたい。選挙に全力投球で取り組む」としている。