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福島・双葉町 渦中の乱戦 町長選あす告示、最大7人出馬も(河北新報) 町外から3人も出馬

2013-02-27 08:58:01

仮設住宅に設置された双葉町長選のポスター掲示板。立候補予定者が多く、スペースを広げた=福島市
仮設住宅に設置された双葉町長選のポスター掲示板。立候補予定者が多く、スペースを広げた=福島市
仮設住宅に設置された双葉町長選のポスター掲示板。立候補予定者が多く、スペースを広げた=福島市


2月28日に告示される福島県双葉町長選(3月10日投票)が乱戦の様相を見せている。6人が立候補の意思を示し、1人が検討中だ。福島第1原発事故の避難自治体の首長選として全国的に注目され、乱立を促した。辞職した井戸川克隆前町長(66)も再出馬し、混戦に拍車を掛ける。町と直接縁のない関東圏の立候補予定者もいて、町始まって以来の「大合戦」になりそうだ。

6人は井戸川氏のほか、前町議伊沢史朗氏(54)、元町議尾形彰宏氏(55)、山梨県上野原市の無職染森信也氏(52)、横浜市の会社役員荒井英夫氏(54)、福島市の元福島県議丹野恒男氏(71)。染森、荒井、丹野の3氏は双葉町と直接的なつながりはない。

 

染森氏は「当初立候補者は2人だと思い、町民に十分な選択肢が示されていないと考えて立候補を決めた」と出馬理由を語る。荒井氏は「町に入ったことは一度もないが、中学時代の同級生の親戚が町で被災した話を聞き、自分の知恵で新しいことができないかと決断した」と述べる。

 

町長選は避難自治体の行方を占う選挙としてクローズアップされたほか、井戸川前町長が町議会との対立から議会を解散して自分も辞職した経緯が話題になった。16日の立候補予定者説明会には6陣営が顔を出し、関心の高さを裏付けた。

 

井戸川氏は再出馬を否定していたが、「立候補予定者に町民が少ない。町民代表として出馬する」と一転して参戦を決めた。
町選管によると、これまでの町長選で最も多い候補者は2009年の3人。町外の人が出ることはなかったという。選管は今回、選挙ポスター掲示板のサイズを急きょ大きくした。

 

有権者の一人で福島市の仮設住宅に住む無職男性(65)は「全町避難という異常事態が生んだ乱立劇だ。候補者が入り乱れて町が世間から『何やっているんだ』と笑われないかと心配になるが、町の将来を多角的な視点で議論する好機と捉えたい」と話している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2013/02/20130227t61017.htm