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グリーンピース声明、不要かつ危険なMOX燃料国際輸送は直ちに中止を――福島第一原発事故後初、高浜原発へのMOX燃料輸送を受けて(Greenpeace)

2013-04-17 13:05:11

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Mox20130416-00000017-mai-000-4-view国際環境NGOグリーンピースは、本日15日、福井県の高浜原発に向けてプルトニウムMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合燃料)を積んだ輸送船がフランス・シェルブール港を近く出港することを受けて、下記の声明を発表しました。

今回輸送されるのは、福井県高浜町の関西電力高浜原発3号機用のプルトニウムMOX燃料20体で、フランスの大手原子力企業アレバ社が3年前に製造したものです。東京電力福島第一原発事故後にプルトニウムMOX燃料が輸送されるのは初めてで、前回2011年4月に計画されていた輸送は、福島第一原発事故のため延期されていました。

輸送船は、英国のパシフィック・ニュークリア・トランスポート社(PNTL)所有の核燃料輸送船「パシフィック・ヘロン」と「パシフィック・イーグレット」で、それぞれ護衛のために30ミリ砲が備わっています。関西電力は出発日、航路、日本へのおおよその到着日は出港後に公表するとしていますが、日本まではパナマ運河経由で45日程度、喜望峰・南太平洋ルート、南米ルートでそれぞれ60日から70日程度かかる見込みです。

東京電力福島第一原発が依然きわめて深刻な状況にあるなか、使うあてのない危険なプルトニウムMOX燃料の輸送が始まろうとしていることに、フランスの現地NGOの批判も高まっています。

(以下声明)
「関西電力高浜原発の再稼働の目途はたっていない。フランスから日本へ、地球を半周してまで核輸送する必要がないばかりでなく、輸送ルート沿岸国に海上原子力事故のリスクを押し付けるものだ。不要かつ危険な輸送は直ちに中止すべきだ。

東京電力福島第一原発での相次ぐ停電や汚染水漏れなどのトラブルから、東京電力の事故対策自体がいまだに“仮設の対策”であることが判明した。つまり、福島第一原発事故の危機的状況は、輸送が延期された前回2011年と何ら変わりはない。今、日本政府と電力会社が全力を尽くさなければならないのは、事故の収束と原発事故被害者の保護であり、不必要なプルトニウムMOX燃料の輸送ではない。」

 

http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/2013/pr20130415/

(以下は毎日新聞の報道>

【シェルブール(フランス北西部)宮川裕章】フランスで再処理されたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料が、専用輸送船で福井県高浜町の高浜原発に輸送されるのを前に、積み出し港のある仏北西部シェルブールや、パリのアレバ社前などで、環境保護団体のメンバーなどが抗議活動を行った。MOX燃料は17日未明(日本時間同日午前)ごろから輸送船に積み込まれると予想され、警察当局が警戒態勢を敷いている。

 地元メディアなどによると、シェルブールの約40キロ西方にあるアレバ社ラアーグ核燃料再処理工場に保管されたMOX燃料が、17日未明にトラックなどでシェルブール港に運び込まれるとみられている。実力行使による運送妨害を宣言する団体もあり、港周辺では15日、ヘリコプターが旋回し、警察車両が巡回を続けた。

 15日夕、港付近には環境保護団体グリーンピースや地元の反原発団体、左派政党のメンバーを中心に約50人が集まり、「ストップMOX」と書かれた看板を海に向け掲げて抗議した。日の丸の鉢巻き姿で参加したプール経営、ギ・バステルさん(60)は、1979年に日本から初めて使用済み核燃料が到着した時にも約1万人規模の抗議デモに参加した。「当時はすごい人数だった。だが原子力産業の恩恵を受けるにつれ、住民の反発は弱まった」と振り返る。それでも「原子力、核の危険に国境はない。原発事故と今も闘う日本人を励ましたい」と話した。

 一方、パリ・デファンス地区のアレバ社付近では日本人が抗議のビラを配った。

 ◇グリーンピース・ジャパンが抗議

 MOX燃料の輸送について、グリーンピース・ジャパン(東京都新宿区)は「原発再稼働のめどは立っていない。不要かつ危険な輸送は直ちに中止すべきだ」との声明を出した。

 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130416-00000017-mai-eurp