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大手企業等 新電力小売市場に参入続々、年内100社突破へ 既存電力会社より5~15%安く 電力改革法案の成立で市場拡大へ(各紙)
2013-07-28 15:59:36
各紙の報道によると、大手電力会社以外で電力の小売り販売に参入した「新電力企業」が増えてきた。7月時点で90社に達し、年内にも100社を超えそうという。新規企業の相次ぐ参入で提供電力量は東日本大震災前の2倍に増えている。政府は先の国会で一段の小売市場自由化を盛り込んだ電力改革法案を廃案としたが、市場拡大が見込める新電力市場は「アベノミクスの第三の矢」になる可能性も高い。
新電力最大手のエネット(東京・港)は4月から、北陸電力管内で、金沢地方裁判所の一部庁舎に供給を始めた。同社の北陸電力管内での営業開始で、沖縄を除く9電力管内すべてに、新電力企業が出そろったことになる。原子力発電所の停止で大手電力が電気料金を上げるなか、大手より5~15%安く供給する新電力の人気はどこでも高い。
新電力は大手企業が手掛けるケースが多い。エネットはNTTファシリティーズと東京ガス、大阪ガスが親会社だし、商社系、自動車、鉄鋼、さらに製紙会社の日本製紙も昨年5月に新電力として登録した。同社の場合、大手電力以外で最大規模となる170万キロワットの自家発電設備を持ち、本業に付属する間伐材を燃料に使う発電所も建てる計画だ。
三井物産は和歌山県に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を持つほか、ソフトバンクグループと鳥取県で国内最大級のメガソーラー計画を進めるなど、全国的に自然エネ発電を展開する計画を推進している。固定価格買い取り制度を活用して売電するだけでなく、自前の電力販売にも力を入れている。
現在の電力事業法では、新電力が供給できるのは一定規模以上の工場やオフィスビルの電力だ。小売自由化市場に占める新電力のシェアは微々たるものだったが、この5月には3.9%と、着実に上昇している。特に昨年4月から企業向け電力を値上げした東京電力の管内では、新電力のシェアが10%前後に達しているという。原発停止で、各電力会社は発電コストが上昇しており、今年に値上げした関西電力や九州電力の管内でも新電力が市場規模を確実に広げそうだ。
また財政難に苦しむ自治体も電力の契約を既存電力から割安な新電力に切り替える例が増えている。神奈川県は今年度中に272の県施設の大半の244施設で使う電力を新電力でまかなう予定だ。これよって1億5千万円の費用削減効果を見込んでいるという。東京都も新電力からの調達に順次、切り替えている。猪瀬直樹知事は「新電力のシェアを30%まで高めたい」と述べている。
政府は2016年には電力小売りを家庭まで含めてすべて自由化する電力市場改革法案を先の国会に提出したが、参院での審議で廃案となった。しかし、先の参院選挙で自民党が大勝したことから、ねじれは解消しており、法案の再提出から成立は確実視されている。
このため、電力小売市場の完全自由化をにらんで、既存の電力会社も、自分の市場だけでなく、隣接管内や需要の多い首都圏電力市場等への進出の「準備を進めているという。また、国内で発電余剰を持つ企業だけでなく、自由化する日本の新電力市場参入を目指して外資の参入も見込まれている。電力小売市場の激戦は、電力価格の上昇を抑えるほか、新たな雇用機会を確保することにもつながる。
(注)資源エネルギー庁調べ、今年5月時点、※は今後事業開始予定
新電力最大手のエネット(東京・港)は4月から、北陸電力管内で、金沢地方裁判所の一部庁舎に供給を始めた。同社の北陸電力管内での営業開始で、沖縄を除く9電力管内すべてに、新電力企業が出そろったことになる。原子力発電所の停止で大手電力が電気料金を上げるなか、大手より5~15%安く供給する新電力の人気はどこでも高い。
新電力は大手企業が手掛けるケースが多い。エネットはNTTファシリティーズと東京ガス、大阪ガスが親会社だし、商社系、自動車、鉄鋼、さらに製紙会社の日本製紙も昨年5月に新電力として登録した。同社の場合、大手電力以外で最大規模となる170万キロワットの自家発電設備を持ち、本業に付属する間伐材を燃料に使う発電所も建てる計画だ。
三井物産は和歌山県に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を持つほか、ソフトバンクグループと鳥取県で国内最大級のメガソーラー計画を進めるなど、全国的に自然エネ発電を展開する計画を推進している。固定価格買い取り制度を活用して売電するだけでなく、自前の電力販売にも力を入れている。
現在の電力事業法では、新電力が供給できるのは一定規模以上の工場やオフィスビルの電力だ。小売自由化市場に占める新電力のシェアは微々たるものだったが、この5月には3.9%と、着実に上昇している。特に昨年4月から企業向け電力を値上げした東京電力の管内では、新電力のシェアが10%前後に達しているという。原発停止で、各電力会社は発電コストが上昇しており、今年に値上げした関西電力や九州電力の管内でも新電力が市場規模を確実に広げそうだ。
また財政難に苦しむ自治体も電力の契約を既存電力から割安な新電力に切り替える例が増えている。神奈川県は今年度中に272の県施設の大半の244施設で使う電力を新電力でまかなう予定だ。これよって1億5千万円の費用削減効果を見込んでいるという。東京都も新電力からの調達に順次、切り替えている。猪瀬直樹知事は「新電力のシェアを30%まで高めたい」と述べている。
政府は2016年には電力小売りを家庭まで含めてすべて自由化する電力市場改革法案を先の国会に提出したが、参院での審議で廃案となった。しかし、先の参院選挙で自民党が大勝したことから、ねじれは解消しており、法案の再提出から成立は確実視されている。
このため、電力小売市場の完全自由化をにらんで、既存の電力会社も、自分の市場だけでなく、隣接管内や需要の多い首都圏電力市場等への進出の「準備を進めているという。また、国内で発電余剰を持つ企業だけでなく、自由化する日本の新電力市場参入を目指して外資の参入も見込まれている。電力小売市場の激戦は、電力価格の上昇を抑えるほか、新たな雇用機会を確保することにもつながる。
| 社 名 | 供給 電力量 |
|---|---|
| エネット(NTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガス) | 846,321 |
| F-Power | 154,551 |
| 丸 紅 | 119,715 |
| JX日鉱日石エネルギー | 112,330 |
| サミットエナジー(住友商事) | 81,869 |
| 新日鉄住金エンジニアリング | 66,670 |
| 日本製紙※ | 0 |
| トヨタタービンアンドシステム(トヨタ自動車)※ | 0 |
| 三井物産※ | 0 |
(注)資源エネルギー庁調べ、今年5月時点、※は今後事業開始予定

































Research Institute for Environmental Finance