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東京電力:経営調査委、料金構造の見直し表明 「コストに無駄」(毎日)

2011-09-08 11:27:15

東京電力福島第1原発事故の損害賠償に備え、東電の資産査定などを行う「東京電力に関する経営・財務調査委員会」の下河辺和彦委員長は6日の第6回会合後の会見で、東電の電気料金のコスト構造を見直す方針を表明した。また、東電が料金値上げを検討していることに対しては「安易な負担は避ける」と述べ、大幅な引き上げをけん制した。

 調査委は1998年以降の東電の料金の算出根拠を精査した結果、複数の費用の項目で、予測した価格を実際の価格が下回っている項目が見つかったという。下河辺委員長は会見で「こんなものまで原価に計上すべきか、というものも無いわけではない」と述べ、東電の料金が高止まりしている可能性を指摘。電力会社は、燃料費や人件費など発送電にかかる原価を料金に転嫁できる「総括原価方式」を採用しているが、コストに無駄があると見て、改善を促す。

 一方、東電は原発から火力に切り替えることで余計にかかっている燃料費を料金に転嫁する方針で、10%超の値上げを検討している。下河辺委員長は「国民負担の極小化という観点から、安易にもろもろの費用が利用者負担となることは絶対に避ける」と述べ、本当に必要な値上げ幅なのか検証が必要との意向を示した。【宮島寛】

http://mainichi.jp/select/biz/news/20110907ddm008020086000c.html