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4号機爆発、燃料プール一因か=水素発生、蒸気で濃縮-東大など解析・福島第1(時事)

2011-09-13 15:53:37

東京電力福島第1原発事故で、3月15日の4号機原子炉建屋爆発は、使用済み燃料プールから発生した水素と水蒸気が一因の可能性があるとの解析結果を、東京大や原子力研究開発機構などの研究チームがまとめた。19日から北九州市で開かれる日本原子力学会で発表される。

 東電は3号機原子炉で発生した水素が共通の配管を通じて4号機に流入したのが原因としているが、研究チームは3、4号機の爆発に約20時間の差があることなどから疑問視している。
 研究チームはフラスコに水を入れ、水温を室温、97度、沸騰状態の3条件に設定し、放射線を照射。水が分解されて発生した水素の濃度は、97度で室温の約1.5倍、沸騰状態では水蒸気が空気を追い出すため水素が濃縮され100倍に達した。

 津波で冷却機能を失った燃料プールが一時、沸騰状態だったとみて試算したところ、水素の発生量は1日12立方メートル以上になった。研究チームは、軽い水素が原子炉建屋内の上部などで濃縮、爆発したとみている。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2011091300528