京セラと東京センチュリーリースが共同で、世界最大のフロート式メガソーラーを千葉・山倉ダムに建設へ(FGW)
2014-12-25 13:55:39
京セラと東京センチュリーリース株式会社は、千葉県市原市にある山倉ダムに、世界最大規模の水上フロート式の太陽光発電所を建設する。
事業は両社が共同出資する京セラTCLソーラー合同会社が、千葉県企業庁が管理する工業用水道専用山倉ダムの湖面に、太陽光パネルを浮かせて、水上設置型では世界最大となる約13.4MWのメガソーラー発電事業を実施する。千葉県の公募に対して同社の計画が採択された。
発電事業では、山倉ダムの水面約180,000m2を使用し、京セラ製太陽電池モジュール約50,000枚を設置する。年間発電量は約15,635MWhとなる見込みで、一般家庭約4,700世帯分の年間電力消費量に相当する。発電した電力は全量を東京電力に売電する。2016年3月に運転開始の予定で、年間約7,800tトンのCO2削減に貢献する。
事業スキームは、京セラTCLソーラーが事業運営をおこない、東京Tセンチュリーは発電設備に対してリース・ファイナンスを提供する。発電所の設計・施工は京セラコミュニケーションシステム、太陽電池モジュールと周辺機器の供給および維持管理は京セラソーラーコーポレーションがそれぞれ担当する。
ダム湖面上に太陽光パネルを設置するための水上架台は、フランスのシエル・テール製を使用する。
ダム湖やため池を利用した水上設置型フロート式メガソーラーはま2013年7月に埼玉県の桶川市で最初に1.2MWの規模のものが稼動したほか、各地で広がりつつある。水上設置式の太陽光発電設備は通常の陸上と比べてフロートのコストがかかる半面、土地の造成が不要なほか、太陽光パネルの温度上昇が抑えられて発電効率が高くなるメリットがある。
その一方で、風などの影響で太陽光パネルが揺れたり水につかったりリスクもある。このため、フロートの性能や設置方法が発電量を左右する。京セラと東京センチュリーはこのほか、兵庫県加東市の農業用ため池に2.9MWのメガソーラーを建設中 。
【山倉ダムにおける水上設置型メガソーラー発電所の概要】
所在地 | 千葉県市原市山倉地先「山倉ダム」 |
事業主 | 京セラTCLソーラー合同会社 |
出力規模 | 約13.4MW |
太陽電池設置枚数 | 京セラ製太陽電池モジュール合計約50,000枚 |
年間予想発電量 | 合計約15,635MWhの見込み (一般家庭約4,700世帯分※2の年間電力消費量に相当) |
売電先 | 東京電力株式会社(予定) |