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フクシマ後:食品の放射能制限値が十分に健康を保護しない ‒ フードウォッチとIPPNW、大幅な低減を要求 ‒ 放射能汚染食品の健康上のリスクレポートを公表(foodwatch)

2011-09-21 19:25:40

ベルリン、2011年9月20日: EUと日本の放射能汚染食品の放射能制限値は十分に健康を保護していません。市民は不必要に高い健康上のリスクにさらされています。消費者団体フードウォッチとIPPNW(核戦争防止国際医師会議)ドイツ支部が今日ベルリンで公表したレポート「あらかじめ計算された放射線による死:EUと日本の放射能汚染食品制限値」は、こういう結論に達しました。

 

レポートは、トーマス・デルゼー、セバスチャン・プフルークバイル(ドイツ放射線防護協会)のスタディをペースにしています。

フードウォッチとIPPNW の考えでは、EUとドイツ連邦政府、日本政府は市民に対して、食品の放射能汚染により安全な制限値というものがないということに関して十分に情報を提供していません。低線量放射線であっても、ガンなどの重い疾患を引き起こすには十分なので、低線量放射線には健康上のリスクがあるということです。どの制限値を規定しようとも、それは死者が出ることを黙認する判断を下すということです。

 

国際放射線防護委員会の計算基準によりますと、EUは現在有効な制限値を使用することで、食品の放射能汚染の結果ガンによってドイツだけで年間約15万人の死者を新たに容認していることになります。市民が制限値レベルで汚染された製品だけを摂取したと想定すると、こういう事態が起こります。この制限値の5%しか汚染されていない食品を摂取するとしても、それでも依然としてドイツでは年間最低7,700人の死者が新たに出ることを容認することになります。

 
現在有効なEUのセシウムの制限値は、食品1キログラム当り200から600ベクレルです。この制限値は、有効なドイツ法の基準に甚だしく矛盾しています。ドイツ放射線防護令は、原発の平常運転時に個人に関して年間実効線量1ミリシーベルトの総被爆線量を認めています。EU域内全域に適用される放射能制限値はそれに対して、大人で33ミリシーベルト、こどもと青少年で68ミリシーベルトの年間実効線量を容認しています。チェルノブイリ事故の被害を受けた国であるベラルーシとウクライナでさえ、EUよりも厳しい制限値を規定しており、その結果、放射能で汚染されているので両国ではもう販売できない食品がEUでは合法的に販売できることになります。

 

http://foodwatch.de/foodwatch/content/e10/e42688/e44884/e45058/2011-09-20_PM_jp_ger.pdf