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農地の除染に懐疑的 ベラルーシの研究所(共同)

2011-11-03 23:27:38

福島県のチェルノブイリ原発事故調査団は2日午後、ベラルーシの国立放射線学研究所を訪れ、農業の現状について意見交換した。同研究所のアベリン所長は「農地の表土を削って除染すると、土地の肥沃度が下がってしまい農地として使えなくなる」と述べ、東京電力福島第1原発事故で汚染された農地の除染に懐疑的な考えを示した。

チェルノブイリ原発があるウクライナの隣国で、深刻な被害が及んだベラルーシでの除染について、アベリン所長は「幼稚園や学校など人が集まる場所では実施したが、農地ではやらなかった」と紹介。
その上で「農地を死なせず、内部被ばくを防ぐことが重要で、高濃度の汚染地域では食料とはしない作物を作付けすることが大事だ」と強調した。
調査団長の清水修二福島大副学長は意見交換を終え「われわれがこれからやらなければならないことについて明確で具体的なヒントが得られた」と語った。