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双葉町長「仮の町を」 帰還困難5年濃厚、暫定拠点検討へ(河北新報)

2011-12-19 11:39:35

福島県双葉町の井戸川克隆町長は18日、町の一部が福島第1原発事故に伴う「帰還困難区域」に指定される見通しが政府から示されたとして「仮の町を求めなければならない」と述べ、区域指定期間の5年間は別地域に町の拠点を置く方向で検討する考えを示した。町は原発事故後、役場機能を埼玉県加須市に移し、多くの町民が同市で避難生活を送っている。町長は今後の拠点先については「白紙」としている。
 帰還困難区域は年間被ばく放射線量が50ミリシーベルト以上で長期間帰宅の難しい地域。政府が同日、福島市内で地元自治体側に示した避難指示区域再編案の3区域の中で最も制限が厳しい。会合後、記者団に語った。
 井戸川町長は「町民をこれ以上、被ばくさせられられない。子どもが帰れない状況では駄目で子どもの理解も得られないだろう。5年間黙っている訳にいかず、現実的な対応として仮の町を求めなければならない」と述べた。その上で「最終的な帰還は諦めていない」と語り、線量低減に伴う将来的な帰還実現に期待を寄せた。
 井戸川町長は今後の拠点先を引き続き加須市に置くのか、福島県内の他市町村などにさらに移すのかについては「全くの白紙」と話した。

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/12/20111219t61013.htm