一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

「世界最悪企業2012（Worst Company of the Year 2012)」のオンライ投票は、ちょうど投票期間の中間点に達しました。福島原発事故を引き起こした東京電力が依然、トップを走っていますが、ブラジルの資源会社Valeも確実に票を獲得し、二位のSamsung と合わせて三つ巴の様相を呈している。東電絶対優位ではありません！

急浮上してきたValeはブラジルの資源大手で、世界中で鉱山開発やダム、港湾建設等の大規模プロジェクトを手掛けている。そうした活動において、自然破壊、周辺住民への健康被害等を引き起こしており、特にブラジル等8カ国では深刻な被害を広げている。Samsungは工場で有害物質を使用していることを工場労働者に知らせなかったことから、140人の労働者がガンを発症、そのうち50人の若い労働者が死んだという。

CSRが普及していると言いながら、世界各地には問題を引き起こしている企業が、こんなにもあるということだ。できれば、これらの企業すべてに「最悪企業」の不名誉称号を与えたいところだ。ただ、日本人としては、過去の日本の歴史に例のない、長期にわたる国土への汚染と、人々の生活と未来への希望を奪った原発事故に対して、十分な備えを怠り、事故処理も後手に回り、さらには賠償・除染問題も国任せ（国民の税金任せ）にしていながら、経営トップは依然、経営責任を一切とらず、なおかつ電力料金の引き上げで消費者にツケ回しをしようとしている東京電力（Tepco)こそが、世界に例のない無責任企業と断ぜざるを得ない。

ぜひ、オンライン投票の輪をもっと広げて、東電に最終的に「世界最悪企業」の不名誉な栄冠をかぶせたいと思います。ご協力ください（ＦＧＷ）。

東電への投票　http://www.publiceye.ch/en/vote/tepco/