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グリーンピースの独自調査の放射線量結果、政府データと同等。(FGW)

2011-03-30 19:03:54

グリーンピースジャパンは、3月30日、福島県域で独自に実施した放射線量測定調査の結果を発表した。それによると、3月26,27日に実施した第1弾の調査では、東電福島第一発電所から40㎞の飯館村で福島県発表データとほぼ同等の放射線量を測定した。 発表では、福島市(原発からの距離約60Km)、川俣町(同約45km)、飯舘村(同約40km)など7か所で放射線量を測定した。このうち、飯舘村でのデータは、福島県が発表している8~10マイクロシーベルト/時というデータと同等レベルの放射線を確認した。グリーンピースは、今回の調査で、政府のデータは信頼できることが確認された、としている。

 ただ、そのデータにもとづく政府の対処は適切ではないと指摘している。住民の健康や生活を守るには、現在の30km圏の自主的な対応といった政治的な対処ではなく、科学的なデータを尊重した避難区域の指定をすることが必要で、特に、放射性物質の影響をより受けやすい子供や妊婦の優先避難が必要だと、強調した。

 さらにグリーンピースは、福島第一原発周辺の住民生活には大きなな影響が及んでおり、人体への影響だけではなく、社会的な影響も考慮しなければならないとしている。今回の第一弾の調査に続いて、近々、第2弾調査も開始し、そこでは、農地汚染や飲料水汚染など周辺住民が受けた影響に関するデータも収集する予定。それらのデータを、今後、被災住民が東京電力に対して補償を求める場合に役立つよう、第三者の立場で客観的データの収集に努めるとしている。