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千葉商科大学、日本の大学で初めて「自然エネルギー100%」のキャンパスを実現。自前の太陽光発電設備や省エネ、エネルギー管理システム導入等で達成(RIEF)

2019-02-28 17:44:26

千葉商科大学が所有するメガソーラー(千葉・野田市)

 

 千葉商科大学(千葉県市川市)は27日、大学が保有する太陽光発電で発電した電気が、キャンパスで使用する電気量と同量となる「再生可能エネルギー100%」を達成したと発表した。「再エネ100%」を掲げる企業は日本でも増えているが、大学として目標達成は初めてとなる。同大学は千葉県野田市に、出力2.8MWの太陽光発電施設を保有している。

 

 (写真は、千葉商科大学が千葉県野田市に所有するメガソーラー)

 

 同大学は、2017年度に表明した環境目標で、大学全体で使用する電力を2018年度中に、再エネ電力100%に切り替えることを掲げていた。このほど、この1年間(2018年2月度~2019年1月度)の電力の自然エネルギー率が101.0%となり、実質的な「再生エネ100%」を達成した。http://rief-jp.org/ct4/74517

 

 この間の電力の発電・消費量は①消費が3,651,482 kWh②発電が3,691,568 kWhで、発電が消費を上回った。同大学は再エネ普及を目指す国際的な活動「自然エネルギー100%プラットフォーム」に登録されている。再生エネ事業推進のために、独自のエネルギー会社「CUCエネルギー」を設立している。http://rief-jp.org/new/39156

 

CHIBA2キャプチャ

 

 野田市の大学所有地に建設したメガソーラー施設は、日本の大学単体としては最大の発電量を持つ。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用して東京電力に売電している。敷地約4万6,781㎡にパネル容量約2.88MW(11,642枚)のソーラーパネルを設置。2017年度の発電量は、一般家庭約800世帯が1年間に使う電気量に相当する年間約315万kWhを発電した。


 同大学では、地球温暖化対策等の環境保全に貢献するため、日本初の「自然エネルギー100%大学」を目指してきた。今回の目標達成のために、メガソーラー野田発電所の発電力を強化するためパネルを増設したほか、キャンパスのエネルギー効率化を高めるために、照明のLED化を実施した。またエネルギー管理全体の効率化を目指してEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入、学内のエネルギーの「見える化」等の対策を進めている。

 

 教育面では、環境を配慮した学生の行動を支援するため、大学とともに「自然エネルギー100%大学」を目指す学生団体を発足させている。学生たちは、環境分野の授業を学ぶほか、利用していない教室の照明や冷暖房の消し忘れをチェックする節電パトロールの実施、夏の打ち水イベントによる省エネ行動の啓発、グリーンカーテン設置による消費エネルギーの抑制などを企画・実施している。

 

CHIBA1キャプチャ

 

 同大学では、今後も引き続き、創エネ・省エネを進めて、2020年度には、ガスを含むすべてのエネルギーの「自然エネルギー100%大学」を実現する考えだ。そのため、校舎屋上にも太陽光パネルを増設して自家発電力を高め、キャンパス内でのソーラーシェアリングの実験等も始めるという。また、大学の取り組みを他の教育機関で取り入れてもらえるよう、働きかけも展開するとしている。

 

http://www.cuc.ac.jp/news/2018/i8qio0000004fqq6.html