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津波に耐えた桜並木伐採 「希望だった」住民惜しむ(河北新報)まだ、お役所仕事している!

2012-04-13 12:22:02

桜が伐採され、ブルーシートがかけられた状態の堤防沿い
東日本大震災の津波に耐えて昨春、満開の花を咲かせた宮城県亘理町荒浜地区の桜並木が防潮堤の復旧工事に伴い伐採され、住民が残念がっている。地域に愛されてきた桜だけに、ことしも開花を楽しみにしていた住民は少なくない。桜前線の県内入りを前に、「伐採は慎重に判断してほしかった」と惜しむ声が漏れる。

 桜並木は、県道荒浜港今泉線の阿武隈川河口付近沿いの約40本。40年ほど前に地元町内会が植樹し、育ててきた。伐採されたのは、ことし2月上旬。住民には詳しい説明がなく、作業を見かけた人が中止を訴えたが受け入れられなかった。町は桜2本を町内の公園に移植した。

 河川を管理する国土交通省は「安全のためにも防潮堤の修復は早急に必要。伐採は町や自治会に理解してもらっていた」と話す。
 同地区は襲来した津波で甚大な被害を受け、桜の木に登って一命を取り留めた被災者もいた。昨春に咲き誇った桜の花は、復旧作業に取り組む住民たちに希望を与えたという。
 近くに住む磯田美恵さん(30)は「ことしも開花を待ち望んでいたけれど残念」と寂しそうに話した。

http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/20120413t13029.htm

桜が伐採され、ブルーシートがかけられた状態の堤防沿い津波に耐え、満開の花を咲かせた桜=2011年4月20日